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謎の「OZA SODA」が売れている? 楽天1位を4年連続で獲得した強炭酸水の秘密

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月25日 8時10分

 販売開始は、意図せず巣ごもり需要が急増したコロナ禍だった。炭酸水のニーズ拡大に加え、脱付加価値戦略と「最安値」をアピールした広告露出で一気にシェアを拡大。2021年に楽天市場で水・ソフトドリンクカテゴリーの1位を獲得し、その後4年連続で同カテゴリーの1位を維持している。

●女性をターゲットに「炭酸水市場」に参入

 ライフドリンクカンパニーは1950年にお茶の卸事業で創業し、1972年に会社を設立した。一時期は、氷、乾麺、運輸、太陽光発電など事業を多角化してきたが、2015年にPEファンド(非公開株式に投資するプライベート・エクイティ・ファンドの略称)のサンライズキャピタル(東京都港区)に株式を売却し、資本業務提携をしたことを機に「ドリンク事業への集中」に舵(かじ)を切った。

 現在、売り上げの約6割を占めるのがイオンや西友など約30社のPB商品の製造だ。残り4割は、OZA SODAや国産天然水「彩水-あやみず-」など水、お茶、炭酸水の自社製品となる。

 そんな同社が強炭酸水の新商品を開発したのは、健康志向の拡大などから今後も市場の伸びが期待されることに加え、自社の強みを生かして独自価値を提供できると考えたためだという。

 「ミネラルウオーターと比較して、炭酸水は店頭に並ぶ品目が少なく、かつ当時は『強炭酸』という文言や『刺激的なイメージ』を押し出したパッケージが中心で、やや男性的というか誰もが受け入れやすいデザインではないように感じました。

 ECサイトでの販売を検討した際、当社の強みの一つである『おいしい水』を使った炭酸水で、食卓に置いても受け入れられやすいようなデザインを採用したら、違った市場を創出できるのではないかと考えました」(橋本氏)

 そんな狙いから開発した「ZAO SODA」(ザオウソーダ、現:OZA SODA)は「強炭酸」という文字を主張しすぎず、女性が違和感なく持てるようなデザインを意識したという。現在は、一定の認知度を得られたことから「強炭酸」の文字とフルーツのイラストを削除し、よりシンプルなデザインとしている。

 ちなみに、ZAO SODAの名称は蔵王工場で製造していることが由来になっており、生産数拡大に伴い蔵王以外でも製造することからOZA SODAとなった。OZAにはライフドリンクとしての地位を確立し、「王座=ナンバーワンの炭酸水」を目指すという思いを込めたという。

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