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サーモスなのに靴下!? 魔法瓶メーカーの意外なあったかグッズが売れているワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月30日 8時0分

 製造については、協力企業を探すことにかなり苦労したと森氏。あったかグッズに関わる知見や販売実績がないため、商談を重ねた末に断られることも何度かあったそうだ。

 12種類のあったかグッズの中で特にこだわった商品が、「起毛であったかルームソックス」(希望小売価格1760~1980円)だ。サーモスの魔法瓶の保温効果から着想し、約2年をかけて開発した。内側に使用している「極起毛」は、毛足の長さに特にこだわって独自に開発。毛足の長い極起毛が空気層を作ることで、足先の体温を閉じ込め温かさを保つという。

 「手首あったかビーズウォーマー」(同3850円)、「あったかビーズクッション」(同4950円)には、体温を逃がしにくくするため、チタンでコーティングしたビーズを使用している。また、ビーズ内部の空洞と、ビーズ同士の空間が温かい空気層を作り、魔法瓶のような保温効果が期待できるという。

●男性客からも支持、なぜ?

 今年は11月に真夏日を記録するなど暑さが長引き、あったかグッズには不利な状況が続いた。「夏も秋も長くてやきもきしていました」と森氏は苦笑するものの、朝晩が冷え込み始めた10月頃から売れ始め、一部商品は完売となった。この好調の1つに男性からの支持があるという。

 当初、&ONDOの想定ターゲットは30代以降の女性に設定。実際の購買層も30代を中心に、40代以降など幅広い年代の女性が中心だ。その一方で、森氏の予想以上に男性も購入しており、特に靴下系のアイテムが人気だという。

 男性からも支持された要因について、森氏は男性の中に、サーモスの水筒やタンブラーを使っている人が多いからではと分析する。「あったかグッズは女性寄りなイメージを持たれやすいです。ですがサーモスは商品特性上、ジェンダーレスなブランドイメージがあります。加えて日常生活で商品を使っていただいていることで、あったかグッズへの抵抗も少なかったのではないでしょうか」(森氏)

 今後の商品展開については、12商品のサイズやカラーバリエーションの追加を検討しているという。その他、子ども向けやゆったりしたサイズが好きな人向けなど、より幅広い層に向けた商品も企画しているという。

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