LINEヤフー社長に聞く「2024年はどんな1年だった?」 セキュリティ対策の進捗は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月18日 15時2分
LINEヤフーの出澤剛社長(撮影:河嶌太郎)
2023年10月にLINEとヤフー、Zホールディングス、Z Entertainment、Zデータが合併し、LINEヤフーが発足してから1年以上がたった。同社が掲げているのが収益力とプロダクト創出力の向上だ。プロダクト総出力を高めるべくカンパニー制を採用。機動力と柔軟性を向上させた結果、合併後1年で100件以上の新サービス・新機能、改善機能をリリースした。
業績も好調だ。2025年3月期のEBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)は前年度比8.5~10.9%増の4500億~4600億円になる見通しで、従来予想から200億円上方修正した。LINE公式アカウントなどの広告事業に加え、主に金融サービスで構成される戦略事業では全ての事業が順調に成長している。特に子会社のPayPay(ペイペイ)が好調に推移している状況だ。
LINEヤフーは今後、好調なLINE公式アカウントやLINEミニアプリなどを充実させ、企業のDXやCX(カスタマーエクスペリエンス)向上を支援することによってマネタイズ強化に取り組む。LINEギフトやLINEのリニューアルによって取扱高も拡大していく方針だ。PayPayとのサービス連携により金融事業の成長も加速していく。
一方で2023年11月にはLINEアプリの情報漏えいもあった。2024年度のセキュリティ対策の費用は期初見込みの約150億円の範囲内で着地する見通しだ。現在の進捗はどの程度まで進んでいるのか? LINEヤフーの出澤剛社長CEOに聞いた。
●情報漏えい後にセキュリティガバナンス強化 進捗は?
――2024年で印象に残っている出来事はありますか。
2023年10月にLINEとヤフーが統合してから1年目という節目でもあり、経営陣を含めてかなり深いディスカッションを進めてきました。その中で、チームとしてワンチームになっていくプロセスを感慨深く実感した1年になりました。
――2024年はLINEヤフーにとって、どんな年だったのでしょうか。
いろいろなチャレンジがありました。まず業績面では、第2四半期の連結決算でEBITDAを上方修正しました。社員の皆が頑張ってくれたおかげで、業績的には良い状況でした。
サービスにおいても、統合をしていろいろな機動力が高まった面があり、多くのサービスのリニューアルや新しいサービスの作成、生成AIの活用がかなり進んだ1年だったと思います。
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