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小林製薬、純利益半減 「紅麹問題」で食品・通販苦戦 増収した事業は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月10日 19時6分

小林製薬、純利益半減 「紅麹問題」で食品・通販苦戦 増収した事業は?

小林製薬、純利益半減(小林製薬公式Webサイトより引用)

 小林製薬は2月10日、2024年12月期(24年1~12月)決算を発表した。売上高は1656億円(前年同期比4.5%減)、営業利益は248億6000万円(同3.6%減)、経常利益は268億6100万円(同1.7%減)。自社製紅麹関連の機能性表示食品を摂取した人が多数命を落とした「紅麹問題」の影響を受け、純利益は100億6700万円(同50.5%減)と半減した。

●食品・通販苦戦も、日用品は増収

 国内事業の売上高は、1239億2400万円(同9.2%減、セグメント間の内部売上高または振替高を含む)。セグメント利益は232億1700万円(同5.4%減)と、減収減益となった。

 国内の事業別の売上高を見ると、紅麹関連製品の自主回収の影響で、特にサプリメントを含む食品カテゴリーが苦戦。ヘルスケア事業は591億9400万円(同11.7%減)と減収した。また、通販事業においても、定期購入の解約が増えた影響で45億500万円(同40.0%減)と減収した。同社では紅麹関連製品の自主回収を発表した2024年3月22日以降、全製品の広告を停止している。

 一方で、芳香消臭剤が好調だったことから、日用品事業は501億6100万円(同2.2%増)と増収。カイロ事業については、今シーズンは気温低下により好調に推移したものの、昨シーズンの暖冬による返品が響き、60億3900万円(同12.7%減)と減収となった。

●海外は増収減益、中国では不振

 海外事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などで広告・販促に積極的に投資。その結果、売上高は468億4100万円(同6.1%、セグメント間の内部売上高または振替高を含む)と増収したものの、セグメント利益は12億7200万円(同60.5%)で増収減益となった。

 米国では、2023年10月に買収した、サプリメント・一般医薬品を販売するFocus社の売上貢献や、円安基調が寄与。売上高(外部顧客への売上高、以下同)は212億4600万円(同24.6%増)と増収した。

 中国では3月から8月まで続いた広告停止や、例年に比べインフルエンザなどの感染症が流行せず、熱さまシート需要が低迷したことが影響。売上高は、110億8200万円(同18.8%減)と減収となった。

 東南アジアでは、主力の「熱さまシート」と「アンメルツ」が好調に推移。円安基調も寄与し、85億7500万円(同8.1%増)と増収した。

 その他事業(運送業・合成樹脂容器の製造販売・不動産管理・広告企画制作などを含む)では、資材やサービス提供について納入価格の見直しを実施。売上高は65億1100万円(同7.8%減、セグメント間の内部売上高または振替高を含む)、セグメント利益は2億4600万円(同46.3%減)と、減収減益となった。

 同社は2023年2月に、2025年12月期を最終年度とする中期経営計画を公表していたが、紅麹関連製品の回収事案の発生により、これを取り下げている。

 同事案に関しては、現在も汚染経路の推定などの調査を行政主導で継続中だとした上で、「健康被害に遭われたお客さまへの補償について真摯に対応し、再発防止に向けた取り組みを進めることで、信頼回復に努めてまいります」とコメントしている。

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