SNSにはびこるフェイク情報 加害者にならないためにはどうすればいい?
ITmedia エンタープライズ / 2024年7月9日 7時15分
防衛省・自衛隊による「認知領域を含む情報戦への対応」(出典:防衛省のWebサイト)
サイバー攻撃の脅威は目前にまで迫っています。もはや情報漏えいは当たり前の時代になり、「国民全員分の情報が漏えいしているから脅迫に値しない」というのもジョークにならないかもしれません。個人でできることは限られているため、今後は利用していないサービスは忘れずに退会し、個人のデータがきちんと削除されていることを天に祈るしかありません。
昨今、ランサムウェアに関連したニュースが世間を騒がせていますが、これに加えて筆者が最近注目する脅威が“ディープフェイク”です。今回は同時期に幾つか出てきた資料を基に、あなたとあなたの家族、大事な人たちを襲う可能性があるこの脅威について考えていきましょう。
●ディープフェイクはひっそりと浸透している?
まずは、セキュリティベンダーのトレンドマイクロによるデータを見ていきます。2024年7月3日に公開された「ディープフェイクに関する国内実態調査2024」では、18歳以上の男女2585人を対象に、ディープフェイクをテーマにアンケートを実施し、その結果をまとめています。
調査によると、“ディープフェイク”というキーワードの認知度は、「よく知っている」(15.7%)、「名前だけ知っている」(31.8%)と約半数近くが「知っている」と答え、この脅威がより浸透していることが分かります。しかし「ディープフェイクの悪用に遭ったことがある」と回答した割合は、アンケート対象者全体の14.6%でした。読者の皆さんはこの「1割強」という数字を「多い」と思いましたか。それとも「少ない」と感じたでしょうか。
筆者はこの数字に非常に危機感を覚えました。トレンドマイクロも同様の懸念を抱いているのか、項目として「ディープフェイクを、ご自身で本物かどうかを判断し見分けることができると思いますか」という設問も調査しています。
ここでは「分からない」(36.6%)、「恐らく見分けられないと思う」(31.8%)、「見分けられないと思う」(15.6%)と、回答者の大半が情報の真偽を判断する自信がないと回答しました。
調査結果をまとめると、多くの回答者は「ディープフェイクは知っているが、自分で判断する自信はなく、そして自分は被害に遭っていないと考えている」ことが分かりました。何となく想像通りの結果ではありますが、現状ではディープフェイクによって特定の主張をひっそりと浸透させることも可能かもしれません。
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