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ビジネス変革のためにAIをどう活用する? IBMが説く「3つの視点と7つの変革領域」

ITmedia エンタープライズ / 2024年8月19日 17時0分

 今回発表のデジタル変革のためのAIソリューションは、こうした背景から生み出されたものである。具体的には、「AI活用プラットフォーム」「AI戦略策定とガバナンス」「ビジネス変革のためのAI」、そして今年3月に発表済みの「IT変革のためのAI」といった4つのコンポーネントで構成されている(図2)。

 AI活用プラットフォームでは、さまざまなLLM(大規模言語モデル)利用を可能とするAIプラットフォーム、AI活用のために必要なデータプラットフォーム、AIガバナンスのためのガバナンス機能、そしてAIアプリケーションを構築するためのアプリケーションプラットフォームなど、AI活用の基盤となるオープンなプラットフォームを提供する。また、AI戦略策定とガバナンスでは、全社横断でのビジネス価値創出に向けたAI戦略とガバナンスの実現を支援するとしている。

 以下、本稿では、ビジネス変革のためのAIの内容にフォーカスする。

●ビジネス変革のAIが求められる7つの領域とは

 今回の発表の目玉といえるビジネス変革のためのAIは、業界固有のプロセスに特化したAIソリューションの他、製品・サービス、顧客接点、ビジネスプロセス最適化、人材管理、サプライチェーン、日常業務といった主要なユースケースに最適化されたAIソリューションを提供するものだ。川上氏によると、「IBMがこれまで業務改革のコンサルティングやソリューションにおいて手掛けてきた分類を基に、企業がビジネスを変革するために必要な7つのコンポーネントを用意した」とのことだ。各コンポーネントの要点は次の通りだ。

1. 「インダストリーのためのAI」は、金融・製造・流通・通信・公益・公共・医療など、多様な業界に特化したAI

2. 「製品・サービスのためのAI」は、自社の製品・サービスの新規開発や改善を効率的かつ効果的に実施するためのAI、および製品・サービスそのものに組み込むAI

3. 「顧客接点のためのAI」は、企業のあらゆる顧客接点を変革するAIだ。セールスのためのAI、マーケティングのためのAI、CRM(顧客情報管理)のためのAIなどを包含する

4. 「ビジネスプロセス最適化のためのAI」は、経理財務・人事・購買などの業務の高度化や自動化を通じて、業務・サービスの生産性、品質、価値の向上を実現するAI

5. 「人材管理のためのAI」は、点在する人材データを活用した、従業員体験の向上や人的資本の活用効率最大化のためのAI

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