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「登山初心者はミドルカットシューズを履くべき」は本当? 元アウトドア店員が解説

Fav-Log by ITmedia / 2024年8月29日 7時0分

ミドルカットにも弱点はある

 登山を始める際、はじめのシューズ選びに迷う人は多いのではないでしょうか。インターネットやアウトドアショップではしばしば、登山初心者は「ミドルカットのトレッキングシューズ」を選ぶことが推奨されていますが、それは本当に正しいのでしょうか? 正しいとしたら、その理由は何でしょうか?

 そこで本記事では、ミドルカットのトレッキングシューズの特徴やメリット・デメリットを踏まえた上で、初心者に適したシューズ選びについて解説します。

●登山靴・トレッキングシューズの「ミドルカット」とは?

 ミドルカットシューズは、くるぶしが隠れる程度の高さのあるもので、ローカットシューズとハイカットシューズの中間的な存在。歩行の際、足首をしっかりとサポートするのが特徴です。

 ローカットシューズは、ソールが柔らかく軽量で、スニーカー感覚で違和感なく歩けるのが魅力。一方で、ミドルカットに比べて足首のサポートが少ないため、岩場や木の根が多く露出しているような不安定な路面では、捻挫(ねんざ)のリスクが高まります。

 ハイカットシューズは足首の固定力が強く、硬いソールで着地時の衝撃からも足を守れるため、岩場など険しい地形にも適しています。一方で、ミドルカットに比べて重く、長時間歩くと足に負担をかけることもあります。

●ミドルカットシューズのメリット

 ミドルカットシューズは、いわば万能型。舗装路やキャンプ場、1000m未満の低山、2000m程度の中級の山まで幅広く対応できます。性能が良いモデルであれば、3000m級の高山でも使用可能(※天候や登山道の状況による)であり、一足でさまざまなフィールドを歩くことができるのがメリットです。

 不安定な山道の歩行に慣れていない初心者は登山中に足首を捻りやすいため、ミドルカットシューズのサポート力は心強い味方になるはず。さらに、ハイカットに比べるとソールやアッパーが柔らかいため、違和感を覚えにくく長時間歩けるのも魅力です。

●ミドルカットシューズのデメリット

 ミドルカットシューズは万能型で初心者におすすめですが、悪く言えば中途半端な面もあります。幅広い山行に対応できる反面、今後レベルを上げていき、北アルプスなど岩場が多く険しい高山に挑戦する場合にはスペック不足を感じ、ハイカットを買い足す必要が出てくることも。

 またローカットより重く、動きの自由度が制限されるため、平らな遊歩道歩きなど、軽いハイキングでは動きにくさを感じることもあります。万能型といっても、全ての山行で完璧に使えるわけではないことを覚えておきましょう。

●一足目ならやっぱりミドルカットシューズがおすすめ

 実際のところ、シューズは歩く環境や行動時間に応じて履き分けるのが理想です。例えば、コンクリートで舗装された傾斜のない遊歩道を1時間歩く場合と、岩場が多い3000m級の山を縦走する場合では、必要な登山靴のスペックは大きく異なるためです。

 とはいえ、入門者が初めての一足として選ぶなら、やはり万能型のミドルカットシューズが良い選択。一足あれば、ふもとの遊歩道や低山でのハイキングはもちろん、少しレベルを上げた2000m程度の山まで幅広く対応できるためです。

 さらに登山の予定はあるものの、その後頻繁に山に行くかどうか、長く続けるかどうかが不確かな人にも、ミドルカットシューズは安心して選べる一足。登山に慣れ、自分の好みの登山スタイルや行きたい山域が明確になったら、そのニーズに合わせたシューズを買い足すのが賢明です。

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