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「加湿器」を一晩中つけると、電気代はどれくらいかかりますか? FPが加湿器の電気代をタイプ別に比較して回答

Fav-Log by ITmedia / 2024年11月29日 6時0分

乾燥が気になる季節に欠かせない「加湿器」(出典:photo-ac.com)

 乾燥が気になる季節にあると便利なのが、「加湿器」です。喉や肌の乾燥が気になる人には欠かせない家電ですが、長時間つけっぱなしにしていると電気代が気になりますよね。

 この記事では、FPが加湿器の電気代をタイプ別に比較します。また、加湿器の節約ポイントも解説しますので、気になる人はチェックしてみてください。

●加湿器のタイプによって電気代は違う

 どのタイプの加湿器を使うかによって、電気代は異なります。加湿器には大きく分けて次の4つのタイプがあります。それぞれの特徴と電気代をみていきましょう。

・超音波式

・気化式

・スチーム式

・ハイブリット式

超音波式加湿器

・特徴

 超音波の振動によって水を微粒子(霧)にして、放出させるタイプの加湿器です。水を加熱しないため、電気代を抑えられます。構造がシンプルなので、コンパクトでデザイン性が高いものが多いです。

 デメリットは、加湿能力が低いことと、加熱処理がないため雑菌が繁殖しやすいことです。そのため、小まめなお手入れが必要です。

・電気代

 消費電力は26W、1時間当たりの電気代は0.8円になります。

気化式加湿器

・特徴

 水を含んだフィルターに風を送って、水分を気化させることで加湿します。加熱をしないため、電気代はあまりかかりません。ファンで風を送るため、超音波式よりも広範囲を加湿できますが、加湿能力はそれほど高くありません。

 デメリットは、フィルターを使うため、定期的なお手入れが必要になってきます。また、製品によってはファンの作動音が気になる場合もあります。

・電気代

 消費電力は8W、1時間当たりの電気代は0.25円になります。

スチーム式加湿器

・特徴

 ヒーターでタンク内の水を蒸発させて加湿します。水を沸騰させるため、雑菌などが繁殖しにくく衛生的です。他のタイプと比較して加湿能力は最も優れています。

 デメリットは、ヒーターを使うため電気代が高くなります。また、吹き出し口が熱くなるため火傷のリスクがあります。

・電気代

 消費電力は495W、1時間当たりの電気代は15.35円になります。

ハイブリット式加湿器

・特徴

 複数の方式を組み合わせることで、“いいとこどり”をしたタイプの加湿器です。スチーム式と超音波式を組み合わせたもの(超音波式+加熱)、フィルターに温風を当てて加湿するもの(気化式+温風)などがあります。

 気化式+温風の場合、フィルターに温風を当てて加湿能力を高めて、ファンの力で広範囲を加湿できます。また機種によっては、部屋の湿度が設定湿度になると、加熱を停止して気化式のみとなり、消費電力を抑えられるものがあります。

 デメリットは本体価格が高めであることです。

・電気代

 消費電力は290W、1時間当たりの電気代は9円になります。

 電気代が安い順に、気化式加湿器、超音波式加湿器、ハイブリット式加湿器、スチーム式加湿器となります。

※全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」の31円/kWh(税込)を用いて計算

●加湿器を一晩中つけた場合の電気代

 一晩中を8時間とすると、気化式加湿器は2円、超音波式加湿器は6.4円、ハイブリット式加湿器は72円、スチーム式加湿器は122.8円の電気代がかかります。

 上記の表の試算は、夜だけ使用した場合の電気代です。昼間も同じ時間使用したとすれば、1カ月の電気代、年間の電気代はこの金額の倍になります。加湿器を選ぶ際には電気代も考慮したいですね。

●加湿器の電気代を節約する方法

 最後に加湿器の電気代を節約する方法をお伝えします。

暖房の温度を低くする&タイマーを使う

 寝室で加湿器を使う場合、基本、エアコンなどの暖房とセットで使います。エアコンだけ稼働させると部屋が乾燥してしまい、エアコンを切って加湿器だけ稼働させると加湿しすぎて結露が生じ、カビなどが繁殖しやすくなります。

 つまり、寝室でエアコンをつけっぱなしにする場合は、加湿器も夜通し使い続けることになります。これでは、電気代が心配になりますね。

 このような場合は、布団を1枚多くかけて、エアコンの設定温度を低くしましょう。加湿器もそれにあわせて「弱」に設定にすれば、電気代を節約できます。あるいは、部屋がある程度暖まったら、エアコンも加湿器もタイマーで切れるようにするとよいでしょう。

加湿効果を高める

 加湿器の効果を高めるには、置き場所が重要です。窓の近くは結露の原因となるため避け、水蒸気を部屋全体に拡散させるために部屋の中央に置くのが理想です。中央が無理であれば、壁や周囲の家具からなるべく離して置くことを心掛けましょう。加湿効果が高まれば、稼働時間や消費電力を少なくできます。

電気代が安い加湿器にする

 とにかく電気代を抑えたい場合は、気化式や超音波式の加湿器を選ぶとよいでしょう。しっかり加湿したいリビングにはスチーム式やハイブリット式、控えめに使いたい寝室は気化式や超音波式など、使い分けるのもよいですね。

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