なぜβ版でスタート? 独自プランは? IIJに聞く「eSIM」戦略

ITmedia Mobile / 2019年8月22日 15時52分

写真

7月18日から提供している「eSIM」サービス

 国内のネットワークを使った初のeSIMサービスが、IIJから登場した。当初はβ版という位置付けで、料金プランは月額契約が必要な「ライトスタートプラン(eSIMベータ版)」のみだが、初期費用や月額料金が安くなるキャンペーンも展開。IIJでは、大手キャリアの段階制プランとeSIMを併用することで、料金を安価に抑えられることを訴求する。

 スマートフォンはiPhone XS、XS Max、XRなどのメジャー端末が対応。SIMロックフリーモデルを用意するか、SIMロックを解除すれば、簡単にiPhoneをDSDS(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)化することが可能だ。店舗に足を運んだり、SIMカードが郵送されるのを待ったりする必要なく、その場ですぐに契約できるのがeSIMの魅力。IIJのeSIMも、同社のサイトからすぐにプロファイルを発行できる。

 利便性が高く、今後の展開にも注目が集まるeSIMだが、技術的、制度的にこのサービスを提供できる会社は限定的だ。IIJも、自社で加入者管理機能を持ち、フルMVNOとなったことでこのサービスを実現できた。ただ、IIJも当初は、eSIMを法人向けサービスと捉えていたようだ。なぜ、このタイミングでコンシューマー向けサービスの提供にかじを切ったのか。また、β版で始めた理由はどこにあるのか。

 今後の展開なども含め、IIJでMVNO事業を率いるMVNO事業部長の矢吹重雄氏と、MVNO事業部コンシューマサービス部長の亀井正浩氏に話を聞いた。

●電気通信事業法の改正案が見えなかったので「β版」に

―― もともとeSIMを使ったサービスは、法人向けを想定していたとうかがったことがあります。なぜ、IIJmioのサービスとして、コンシューマーに提供することにしたのでしょうか。

矢吹氏 フルMVNOを始めたとき、当初からeSIMはできると思って動いていましたが、あまりコンシューマー向けのことは考えていませんでした。デバイスやモジュールが見当たらなかったからです。(eSIMに近いものとして)ソフトSIMのような形で、何らかのデバイスメーカーと組んで事業計画を描いていました。ところが、iPhoneがXS(XS Max)でeSIMに対応し、出そうと思えば普通に出せてしまうことになりました。ここから、コンシューマー向けのサービス企画がスタートしています。

亀井氏 iOS 12.1のβ版が出たときに、開発者契約の枠内で試し、そこからスタートしています。その前段では「Surface Pro LTE」で動くことは確認していました。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング