ソフトバンクとauの“新端末購入プログラム”は改正法の趣旨に反する? 問題点は2つ

ITmedia Mobile / 2019年9月12日 23時17分

写真

ソフトバンクの「半額サポート+」

 10月1日から施行される改正電気通信事業法では、通信契約を前提とした端末割引は2万円までに制限される。今後、特に高額な端末は買いにくくなることが懸念されていたが、ソフトバンクとKDDIが、改正法も守りつつ、今まで通りの割引を可能とする施策を発表した。ソフトバンクの「半額サポート+」とauの「アップグレードプログラムDX」がそれだ。

 いずれも仕組みは同じ。48回払いで指定機種を購入し、25カ月目以降に返却して端末を購入すると、最大で半額の支払いが免除される。これまでも同様の施策は実施していたが、新施策では自社以外のユーザーにも対象を広げることで、「通信契約にひも付かない」→「改正法には反しない」ようにした。

●実質的な“端末による囲い込み”では?

 しかし、こうした施策は「改正法の趣旨に反するのでは?」という声が挙がっている。総務省が9月11日に開催した「モバイル市場の競争環境に関する研究会(第17回)」で、野村総合研究所パートナーの北俊一氏が「半額サポート+は(改正法の)趣旨に反していると思う」と意見した(※auのアップグレードプログラムDXは、この時点では未発表だった)。

 改正法の趣旨の1つに「行きすぎた囲い込みの防止」があるが、新たな端末購入プログラムは、結局のところ囲い込みになるのでは? というのが北氏の考えだ。半額サポート+とアップグレードプログラムDXは、ともに最大半額を免除する条件として「端末の購入」を設けている。つまり、最大半額の割引を受け続けるには、同じキャリアから端末を購入し続けなければならなくなる。「回線による縛りがなくなったと思ったら、端末による縛りを始めた。実質的な“端末による囲い込み”だ」と同氏は苦言を呈する。

 改正法の穴を付いた格好だが、北氏は「ソフトバンクは自分から穴に落ちてくれた。皆で埋めてあげないといけない」と独特の言い回しで議論の必要性を説いた。

 ちなみに、NTTドコモも分割払い+端末返却を前提とした「スマホおかえしプログラム」を提供しているが、こちらは支払い免除を受ける条件に「端末の購入」は入れておらず、ソフトバンクとauに比べると拘束性は低い。

●SIMロック解除の「100日ルール」も障壁に

 もう1つの問題が「SIMロック」だ。半額サポート+とアップグレードプログラムDXともに、分割払いが前提のため、SIMロックを解除するには、100日間待たないといけない。つまり他キャリアのユーザーがこれらの施策を適用して端末を購入しても、100日間は同キャリア回線のMVNOか、Wi-Fiでしか通信できなくなる。この100日ルールは、端末代金の踏み倒しを防ぐために設けたものだが、ユーザーの利便性を損なう面があるのは確かだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング