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“コンパクトスマホ”は絶滅するのか? 変わりゆく「小型の定義」と「市場ニーズ」

ITmedia Mobile / 2024年5月26日 6時5分

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iPhone 13 miniのサイズは幅64.2mm、高さ131.5mmだ

 3月に、ASUSの新型スマートフォン「Zenfone 11 Ultra」が発表されたが、日本での期待値が高かったコンパクトなZenfone 10の後継モデルは発表されなかった。ここ最近、新しい小型スマートフォンを見る機会がめっきり減ってしまったが、今回は「変わりつつあるコンパクトスマホの定義」について考えてみたい。

●変化する「コンパクトスマホ」の定義、今やiPhone 15もコンパクトの部類に?

 さて、唐突ながら、読者の皆さまが「コンパクトスマホ」として漠然と思い浮かべる機種は何だろうか。筆者は、2023年に惜しまれつつ販売が終了した「iPhone 13 mini」が印象深い。過去に発売された機種では、ソニーの「Xperia SX」や「Xperia ray」、シャープの「AQUOS R Compact」などを思い浮かべる方もいることだろう。

 筆者が思いつく限りのコンパクトな機種を平均すると、高さは130mm台、幅は60mm台前半くらいのサイズの機種が多い。また、重量が150g以下の機種がほとんどだった。

 ただ、昨今の「コンパクトスマホ」は前述の認識とは異なるものに変わりつつある。2024年のスマートフォン市場では、幅70mm、高さ147mmクラスのサイズでさえ「コンパクト」と評価されることが多い。このサイズはiPhone 15(71.6×147.6mm)やGalaxy S24(70.6×147mm)などが該当し、画面サイズでは6.0~6.2型前後の端末が多い。

 このサイズ感の機種を出すと「それはコンパクトスマホではない」という意見も出てくるだろう。筆者も否定はしないが、昨今のiPhoneのサイズ感はスマートフォンのスタンダードになりつつあると考える。

 このサイズは何もiPhoneだけではない。日本で人気のAQUOS wish3(71×147mm)やarrows We(ほぼ同サイズ)にも当てはまる。日本市場に特化した普及価格帯の機種でも採用されているのだ。

 ハイエンドではAppleはもちろん、競合のサムスンやXiaomiといった世界シェアトップ3のメーカーが、似たサイズ感の機種を展開している。背景はiPhoneに対抗するだけでなく、このサイズが最もバランスの良いサイズなのかもしれない。

 2017年発売のiPhone Xは幅70.9mm、高さ143.6mmであり、幅に関しては昨今の機種と大差ない。画面を可能な限り大型化しつつ、ポケットなどに無理なく収まるサイズの最適解。標準的なサイズが、今の6.2型クラスのスマートフォンと評価できる。

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