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日本通信が「ネオキャリア」で実現するサービスとは? 福田社長が語る“音声接続”で広がる可能性

ITmedia Mobile / 2024年5月27日 11時51分

日本通信が「ネオキャリア」で実現するサービスとは? 福田社長が語る“音声接続”で広がる可能性

2月14日に、ドコモとの音声通信網の相互接続について発表した日本通信

 MVNOの老舗ともいえる日本通信は、2026年5月に「ネオキャリア」へ進化すると発表した。これは、ドコモとの音声接続が合意に至ったことを受けた声明。この時期までにドコモはネットワークを改修し、日本通信と音声網の相互接続を行う予定だ。日本にも、自身で加入者管理機能を持つ「フルMVNO」は複数社存在するが、いずれもデータ通信にとどまっていた。

 そのため、各社とも、フルMVNOのサービスとして音声通話は提供できていない。これに対し、日本通信はドコモと音声網の相互接続を行い、データ通信まで含めたフルMVNOとしてサービスを提供する予定だ。ネオキャリアというのは、その事業形態のことを指す。実現すれば、音声通話やデータ通信だけでなく、自社でSIMカードの発行も可能になる。

 とはいえ、音声通話も含めた相互接続はあくまで技術的、制度的な話。それだけを聞いても、ユーザーにとってのメリットが少々見えづらいのは確かだ。日本通信はこの先、どのようなサービスを投入する計画があるのか。同社の代表取締役社長を務める福田尚久氏に話を伺った。

●「合理的シンプル290プラン」に5分かけ放題を提供した背景

―― 2月にドコモとの音声接続に合意し、ネオキャリアに生まれ変わる宣言をしました。それとは別に、3月から「合理的シンプル290プラン」に月額390円(税込み、以下同)の「5分かけ放題オプション」を提供しています。タイミングは近いですが、これは関係ないですよね。

福田氏 実は関係なくもない……というのが答えですね。

―― えっ。関係してたんですか(笑)

福田氏 今の音声通話は卸契約でやっています。契約条件は当然変わっていきますが、そのレベルではなく、今後、音声の相互接続で契約自体が根本的に変わる。今までは長いトンネルをずっと走っていたようなものでしたが、ようやく先の光が見えるところで走れるようになりました。だったらこれを提供してもいいのでは……というレベルでは関係しています。

―― なるほど。将来の見通しが立って、音声定額オプションの提供や無料通話の値下げができるようになったということですね。逆に、シンプル290プランだけ提供されていなかったのはなぜでしょうか。

福田氏 他のプランにつけて、コストが見えてきたということがあります。こういうのは、やってみないと分からないこともあります。290円のような安いプランにつけ、平均が赤字になってしまうともとが安いのでカバーができません。もう少し高いプランだと吸収できる余地があります。5分間かけ放題といったときに、どのぐらい使われるのかの十分なサンプルが出たので、これならいけるというのが1つの理由です。もう1つは、先にお話しした契約条件の先が見えたことですね。

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