1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. モバイル・アプリ

「AQUOS R9」で起きた“3つの異変” Proなし、デザイン刷新、実質値下げの意図を聞く

ITmedia Mobile / 2024年6月19日 6時5分

 「映像体験のAQUOS、防水や耐衝撃性などは、僕ら独自のよさであると気付いて、それを、日本のお客さまにも届けていくというブランド定義のきっかけになりました。日本が厳しいから外に出て行くのではなくて、日本でももっといい体験を届けるために、外で磨かれていく活動だと認識しています」(清水氏)

 AQUOS R9は台湾、インドネシア、シンガポールで展開する予定だが、その他の国については検討しているのだろうか。小林氏は「米国や欧州も否定はしませんが、より5Gが広がっていく国はチャンスだと捉えています」と答える。ただし米国については「巨大な日本のような市場。キャリアの要求が非常に高い」ことから、簡単にはいかないようだ。ちなみに米国では、ソフトバンクとSprintの共同開発だった「AQUOS CRYSTAL」をSprintに提供していたことはある。

 先代のAQUOS R8シリーズは、「AQUOS R8s/R8s Pro」という製品名で台湾とインドネシアで展開していた。商品名に「s」が付くのは、ライカ監修のカメラを搭載していないことが関係しているようだ。「AQUOS R9も(海外では)一部でsが付くかもしれません」と小林氏。ちなみに海外ではこれまで、「AQUOS sense8」が最も売れているそうだ。

●生成AIはハイエンドだけのもの? Googleと同じことはしない

 PixelやGalaxyをはじめ、2023年~2024年にかけて、生成AIを活用した機能をスマートフォンに搭載するケースが増えている。シャープも生成AIの活用には注力しており、AQUOS R9に、生成AIが留守番電話の内容を書き起こして要約する機能を採用した。

 そもそも昨今、スマートフォンで電話を利用する人は多いのか、という疑問はあるが、「調査をしたら、電話をする人が意外と多い」と小林氏。「通話無料のオプションをキャリアさんが準備しています。また、LINE通話だと相手のデータも消費するので、LINE通話をやめてほしいと思う人もいます。そうした状況を踏まえて決めました」(同氏)

 LINE通話は友人や知人同士で利用するものだが、知らない人から掛かってくるのは音声通話だ。「『これ、何の番号?』ということで怖くて出られないこともあります。その心理的負担をなくす狙いもあります」(清水氏)

 一方、留守番電話の要約機能は、現時点ではAQUOS R9のみで利用でき、同時に発表された「AQUOS wish4」では利用できない。これは「NPUの性能に依存する」ことから、ミッドレンジの端末では難しいようだ。ただ、ミッドレンジ機にも生成AIを使った機能を搭載するかどうかは「まさに社内でも議論が出ている」と小林氏。「クラウドのAIを使ってやっていくような要素かもしれません。ハイエンドスマホだからこそ通話を使うとは限りませんから」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください