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スマホの「イヤフォンジャック」「microSDスロット」は廃止されるのか 次のターゲットは「SIMスロット」?

ITmedia Mobile / 2024年6月30日 10時5分

 ミッドレンジでもイヤフォンジャックを備えない機種が増えているのは、メーカーの考え方も大きい。日本での地盤が強いメーカーはユーザーの声に応える形で採用しているが、海外勢のようにグローバル向け製品をベースに日本向けローカライズをする場合は別途コストもかかるので好まれない。Xiaomiでは自社のワイヤレスイヤフォンを購入特典として提供するなど、利便性を損なわないように対応した例もある。

 また、ミッドレンジやエントリーモデルではFMラジオ機能を備える関係で、有線イヤフォンをアンテナとして機能させるためにイヤフォンジャックを備える機種がある。2024年初めの能登半島地震でも「携帯電話のセルラー通信に依存しない情報収集ツール」としてFMラジオが注目を集めるなど、もしもの備えに応える機能だ。

 2024年は端末の変化も大きい。長年イヤフォンジャックの採用を続けていたシャープは、2024年夏に発売する「AQUOS R9」と「AQUOS wish4」で採用を見送った。端末のデザインを一新したことや、海外市場にも注力している点から、従来のイメージとは異なる戦略に至ったと考えたい。

 また、積極的な日本向けローカライズで人気を集めるOPPO Reno Aシリーズの最新モデル「Reno11 A」も今回はイヤフォンジャックの採用を見送っている。こちらはベースモデルをグローバル向けの機種としたことで円安下でもコストを抑えており、その影響だと考えられる。

●ハイエンドでは絶滅危惧種となったmicroSDスロット

 microSDスロットを備える機種は、イヤフォンジャックを備える機種より少ない。10万円を超えるハイエンド機種では、シャープのAQUOS(Leitz Phone)とソニーのXperia に限られる。

 この価格の海外勢に採用例はなく、日本のみならず世界的に見てもレアな存在になりつつある。フラグシップのSnapdragon 8 Gen 3採用機に至っては、ソニーのXperia 1 VIが現状唯一の存在だ。

 一方、microSDメモリカードを利用できない機種では、大容量モデルを用意するという変化が見られる。例えばGalaxyでは上位モデルのSシリーズや折りたたみのFold、Flipシリーズ、Google Pixel 8シリーズも直販のみならずキャリアでも複数容量を選択できるマルチストレージモデルで展開しており、日本でも「大容量が欲しい」というニーズに応えている。

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