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楽天モバイルの“株主優待SIM”を使ってみた 毎月30GBを1年間、サブ回線の運用に最適

ITmedia Mobile / 2024年7月8日 11時7分

 株主優待専用回線は郵便受取でKYCも実施しているためか、名前が違うと受け取れません。今回、本人確認書類に一切片仮名が乗っていないため受け取れない事態となりました。

 余談ですが、こういった問題が多発しているのか、5月14日に総務省より「宛名が片仮名で表記されている本人限定受取郵便(特定事項伝達型)の本人確認方法に関する行政相談について」という題名の声明が発表されています。)

 株主優待専用のお問い合わせ先に電話し、名前を漢字に変更する依頼をしたところ、1カ月後の5月下旬頃にようやく受け取ることができました。

 届いた資料はeSIMのQRコードとガイド類の2枚のみ。あとはQRコードを手持ちのスマホで読み込むだけで開通です。

 回線自体の使用感としては一般的な楽天モバイルと全く同じです。地下やエレベーター内、混雑しているところといったところは相変わらずつながりにくいものの、つながってさえいれば快適そのものです。2024年6月よりサービス開始の700MHzプラチナバンドサービスと、そのエリア拡大に期待です。

 株主優待専用回線特有の事情として、my楽天モバイルアプリで利用状況が見られないのはやはり不便です。もちろんAndroidであれば設定より利用状況の確認と通信制限が、iOSであれば月ごとに統計情報のリセットさえ忘れなければ利用状況の確認のみできますが、海外利用分は分からないですし、体験としてはイマイチに感じます。

 30GBは絶対に使い切れないのであれば問題ないですが、つながりにくいところもあると考えると、あくまでサブ回線として利用するのがいいでしょう。

●優待SIMの狙いは株主への事業理解促進か 25年以降の株主優待は不明

 楽天グループは株主優待に関して「株主の皆様の日頃のご支援に感謝するとともに、当社グループのサービスをより多くの方にご理解いただく機会を提供することを目的」と説明していますが、第27期の株主優待は実質約3.7万円分の優待となっており、1単元約8万円の投資で得られる優待としてはかなりの大盤振る舞いのため、単純な株主還元ではなく、事業理解の促進という側面の方が強いと思われます。

 楽天グループの2023年通期のセグメント別利益は、インターネットサービスが768億円、フィンテックが1229億円の黒字なのに対して、モバイルが3375億円の赤字となっており、モバイル部門が足かせになっている状況です。一方で、回線契約数が直近わずか2カ月で650万から700万に拡大しており、単月黒字化や、楽天モバイルが2024年度末までに目指している800万~1000万回線というラインに近づいているのも事実です。

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