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南極の極限状況下でも安定した通信を――KDDI南極観測隊が語る越冬生活 KDDI MUSEUMで企画展も

ITmedia Mobile / 2024年8月20日 22時15分

 こうした極限状況下でも安定した通信を確保するため、KDDIと極地研は常に新技術の導入を模索している。2004年のインテルサット衛星導入以降、2022年には最大7Mbpsの通信速度を実現。さらに2024年、KDDIと極地研の共同研究により、世界で初めて南極からの8K映像リアルタイム伝送に成功した。

 2024年には、イーロン・マスク氏が開発した衛星インターネット「Starlink」の実証実験を昭和基地で実施。広帯域・低遅延という特徴を生かし、より高精細な映像伝送に挑戦する。将来的には、Starlinkとインテルサットの併用も視野に入れつつ、ネットワークの冗長性と安定性の向上を目指すという。

 南極での1年間の経験について、三井さんは「人間関係という観点でいうと、かなり鍛えられました。南極での経験を通して、一人一人に合わせた接し方や、リーダーシップの取り方など、マネジメントの大切さを学びました」と振り返る。中村さんは「南極でのトラブル対応を通して、ネットワークの知識が深まり、通信技術者としてのスキルアップにつながりました。また、この経験を子どもたちに伝える南極セミナーを開催する予定です。南極での経験を通して、子どもたちに科学の面白さを伝えられればと思います」と語った。

 企画展「空が見えれば、どこでもつながる 南極観測の世界展」では、南極観測隊の活動と、それを支えるKDDIの役割について学ぶことができる。越冬隊員の1年の生活を追体験できるほか、「しらせ」の船内を再現した展示や、観測活動を疑似体験できるコーナーも用意されている。入館には事前予約が必要で、入場料は300円(常設展込み)となっている。

 会期中には、南極観測経験者によるトークイベントやワークショップなども予定されている。特に、9月28日と29日に開催される「KDDI南極アカデミー」では、南極での活動や暮らしを観測隊経験者が解説。衛星通信を活用した南極との8Kライブ中継も予定されており、現地の観測隊員と交流できる貴重な機会となっている。南極からのメッセージは、私たちの日常に新たな視点を与えてくれるはずだ。

企画展「空が見えれば、どこでもつながる 南極観測の世界展」

・開催期間:2024年7月30日~11月1日

・場所:KDDI MUSEUM(東京都多摩市鶴牧3丁目5番地3、LINK FOREST内)

・見学方法:KDDI MUSEUM公式サイトから事前予約

・入館料:一般300円(常設展込み)

特別イベント:元南極地域観測隊員による企画展の解説

・日時:2024年8月24日 10:30~17:00(最終受付16:00)

・場所:KDDI MUSEUM

・参加方法:当日受付で申込み(施設見学は要事前予約)

・入館料:KDDI MUSEUMの無料見学日のため、無料

ワークショップ:KDDI南極アカデミー】

・日時:2024年9月28日 15:00~17:302024年9月29日 14:00~16:30

・場所:LINK FOREST 3階 研修室(東京都多摩市鶴牧3丁目5番地3)

・対象:子どもとその保護者計60組(各日30組)※1組あたり保護者2人まで同伴可能※推奨学年:小学5年生~中学3年生(推奨学年以外も参加可)

・参加費:無料

・参加方法:専用サイトから・事前予約(定員になり次第受付終了)

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