なぜ、KDDIは通信品質調査でソフトバンクを抜いた? 「ドコモ、楽天モバイルとは異なる戦法」とは
ITmedia Mobile / 2024年10月17日 17時2分
au、UQ mobile、povoの3ブランドを提供するKDDI
KDDIが、英Opensignalによる日本のモバイル通信品質の調査レポートで高い評価を得た。全18部門のうち13部門で1位を獲得。国内MNOではKDDIが最多受賞となった。
英Opensignalによる調査結果で特に着目したいのが、つながった後に動画やゲームを快適に利用できるかどうかを示す「一貫した品質」という項目だ。KDDIは2年連続でトップだったソフトバンクを追い越した点をアピールする。つながりやすさを示す「信頼性エクスペリエンス」という項目でもKDDIはトップとなった。
そもそもKDDIが保有する5GのSub6(3.7GHz帯と4.0GHz帯)の一部は、衛星通信事業者の地球局と干渉してしまう周波数帯だった。KDDI 執行役員 コア技術統括本部 技術企画本部長 前田大輔氏は「衛星との干渉が残っている間、まずは転用周波数の5Gで浸透度の高いエリア、高品質なエリアを作ってきた」と振り返り、「この転用周波数のエリアを専攻させる手法はソフトバンクも同様」と話す。これまでOpensignalによる調査レポートでソフトバンクが高い評価を得ていた理由の1つだそうだ。
2023年度末には、衛星通信事業者の協力を得て、地球局を移転させた結果、衛星干渉条件が緩和され、2024年4月から5月にかけて、Sub6基地局の出力アップと、アンテナ角度の最適化が可能になり、関東地方を中心にSub6エリアが拡大した。
KDDIが最もアピールするのは、4G転用周波数による面的な整備を先行するとともに、Sub6の基地局も整備してきた点。「4G転用周波数を利用した5Gがベースにあれば、Sub6の基地局を高密度に打てるため、浸透度の高いSub6を提供できる」と前田氏。これがKDDIの戦法である一方、「NTTドコモと楽天モバイルはSub6から展開し、エリアカバーもSub6に依存してしまう」(前田氏)ことから、「KDDIのような高密度な展開ではなく、薄めのSub6の展開が先行」(前田氏)してしまうという。
その結果、「速度低下や品質劣化に結びつく」と前田氏は分析する。4Gの周波数転用で浸透度が高くなり、それをベースとした広範囲なエリアに加え、“業界最多”をうたうSub6基地局を高密度に展開してきた、KDDIの取り組みが調査会社のレポートで浮き彫りになった形といえる。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
KDDI、第三者機関でのトップ評価を受け、他社とも比較しての「つながる体感No.1」を強力アピール
ASCII.jp / 2024年10月17日 15時5分
-
UQ mobile、月額3278円で30GBの「コミコミプラン+」を11月12日から提供
ITmedia Mobile / 2024年10月17日 14時54分
-
「通信品質が一番高いのはKDDI」 調査会社が4キャリアの通信状況を発表
マイナビニュース / 2024年10月16日 21時22分
-
KDDIの通信品質が高評価に Opensignal調査の全18部門のうち13部門で1位 「国内MNOでは最多受賞」
ITmedia Mobile / 2024年10月16日 15時25分
-
日清紡マイクロ、5G基地局向け吸収型SPDTスイッチ「NT1819」のサンプル提供を開始
マイナビニュース / 2024年9月26日 12時12分
ランキング
-
1「ワン・ダイレクション」リアム・ペインが急死 直前のSNSに注目「ほんの1時間前には」「人生ってはかなすぎる」
ねとらぼ / 2024年10月17日 11時50分
-
2AndroidデバイスのPINコード盗むマルウェア登場、日本でも被害
マイナビニュース / 2024年10月17日 17時49分
-
3『VALORANT』似モバイルFPS『Operation Apocalypse』NetEase史上最速でサービス終了か…その命わずか45日
Game*Spark / 2024年10月17日 13時15分
-
4新型iPad mini、性能上がり6000円値下げ 「お買い得」「以前の価格に戻った」などの声
iza(イザ!) / 2024年10月16日 13時8分
-
5めざましテレビが「まいたけダンス」紹介→元ネタのVTuberに触れずさまざまな意見 「何も紹介が無いのは違う」「フリー素材扱いしたかったのかな?」
ねとらぼ / 2024年10月16日 17時34分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください