ソフトバンク宮川社長、「AIをどこでも使える環境を用意することがキャリアの責務」
ITmedia Mobile / 2024年11月8日 18時55分
ソフトバンク
ソフトバンクの宮川潤一社長は11月8日の決算会見で、コンシューマー向けの生成AI関連サービスへの考え方を示した。
コンシューマー向けの生成AIに関するサービスについては、ソフトバンクが6月17日に生成AI系スタートアップのPerplexity(パープレキシティ)と戦略的提携を開始し、19日からWebブラウザとアプリで使用できる検索エンジンのPerplexity Pro(通常価格は月額2950円~/年額2万9500円~)をSoftBank、Y!mobile、LINEMOのユーザーに1年間無料で提供している。
このPerplexityを「毎日、使っている」と話す宮川氏は「ソース(回答の根拠、証拠となるもの)はどこにあるかを示してもらえるので、Perplexityに対する次の質問が書きやすい。非常に面白いAIだ」と簡単に所感を述べた上で、「日本の企業だからAIを作れない、日本は米国と比べて劣後している、なんてことはない、ということを示したい」と述べた。
通信キャリアと生成AIに関する大きな動きがあったのは10月31日だ。楽天モバイルがRakuten Linkアプリにチャット形式のAIサービス「Rakuten Link AI」を実装していくと発表。1回のチャット数の入力上限は50回まで(1回の質問につき500文字まで)という制限付きだが、「Rakuten最強プラン」の契約者なら無料で生成AIを体験できる。
楽天グループの多様なサービスと連携しているのがポイントで、例えば、「楽天市場でおすすめの和菓子」と入力すると、Rakuten Link AIが自動検索でいくつかおすすめの和菓子をピックアップする。「楽天トラベルでおすすめの旅館」という入力に対しては人気旅館を提案し、予約まで支援する。楽天モバイルのデータ使用量や請求なども提示できる。
これを受け、KDDIの高橋誠社長は11月1日の決算会見の中で、長文のテキストや、画像や動画などを含むメッセージを送受信できるRCS(Rich Communication Services)という規格を例に挙げ、「衛星通信とスマホの直接通信と非常に親和性があるし、RCSとGoogleの生成AIであるGeminiとの親和性もよい」とコメントし、「コミュニケーションサービスにAIをどう組み込んでいくのか、これが次の勝負になるのではないか」との持論を述べていた。
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