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2024年ベストバイは「Apple Vision Pro」 2つの新体験に満足も、「アプリ」と「重量」は改善してほしい

ITmedia Mobile / 2024年12月26日 10時30分

2024年ベストバイは「Apple Vision Pro」 2つの新体験に満足も、「アプリ」と「重量」は改善してほしい

Apple初のゴーグル型デバイス「Apple Vison Pro」

 筆者は2024年に買って最も満足した製品に「Apple Vison Pro」を選んだ。Vision ProはAppleが2023年6月5日に発表した同社初のゴーグル型デバイスだ。かぶると目の前に絶景が広がるようなデバイスで、指と視線でコントロールする。日本での価格は59万9800円(税込み、以下同)からと個人向けの製品としては高価だ。

●諦めていたかぶり物になぜ再び手を出したのか

 頭にかぶるタイプの製品は他にもある。実際、筆者は過去に「Samsung Gear VR」を体験したことがあり、対応するSamsung製のGalaxyを装着するだけで、映像コンテンツやゲーム空間の中に入り込んでしまったかのような体験ができる。その手軽さを気に入り、スマートフォン「Galaxy S7 edge」とともに購入した記憶があるが、やはり対応するスマートフォンがなければ使えないし、実際に体験していたこは映画鑑賞にとどまっていた。商品自体はいいコンセプトだったのだが、できることが限られていたのと、仕事には活用できないと感じた。

 それ以降は頭にかぶるタイプの製品を諦めていた筆者だが、頭にかぶりながらもできることがそれと比べて多く、外界をふさがないデバイスが世に出てきた。それがVison Proだ。購入から約半年が経過した現在でも、別次元のデバイスだと確信できる。AppleはVison Proを「空間コンピュータ」と表現するが、空間上だけでコンテンツを楽しむというよりは、まるで現実空間にアプリケーションが浮かび上がり、外界を見ながらコンテンツを楽しめる、というのが一番の魅力であり購入の理由にもなっている。

 外界の映像は前面のカメラで撮影し、内部のmicro-OLEDディスプレイ(両目で約2300万ピクセル)に表示され、かぶったままでも外の様子を確認できる。実際に映像が表示されるまでの遅延は体感的に少ないと感じ、目は覆っていても口元がふさがれないため、かぶったまま水が飲める。ただ、鼻の部分をギリギリまでふさぐため、ストローがなければコップがぶつかって、飲みづらい感はある。

●キーボードは視認しやすく、古い写真は立体視可能に

 使い方についても気に入っている。Vision Proは従来のゴーグルデバイスのようなコントローラーは不要で、指でアイコンやウィンドウに視線を合わせて、それを人差し指でつまむようにしてタップしたり、ウィンドウを動かしたりできるのが基本的な操作方法となる。

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