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スマホ料金は「ポイ活」と「中容量強化」が進み、通信品質の重要性も増す――2024年のモバイル業界を振り返る

ITmedia Mobile / 2024年12月28日 10時9分

スマホ料金は「ポイ活」と「中容量強化」が進み、通信品質の重要性も増す――2024年のモバイル業界を振り返る

ドコモは、4月にahamoポイ活を開始した。現在は、d払いだけでなく、dカードの決済にもポイントが還元される

 2024年も残すところあとわずか。今年は、官製値下げの影響も一段落し、各キャリアともメインブランドでは金融・決済連携が進んだ1年だった。キャリアによっては、サブブランドやオンライン専用ブランドで獲得したユーザーがメインブランドへ上昇する動きも顕在化し始めている。こうした料金プランはデータ容量が無制限に設定されていることもあり、通信品質が以前にも増して注目される1年になった。

 一方で、中容量プランの料金では実質値下げの競争が激化している。ユーザーのデータ利用量が伸び続けていることを受け、ドコモがahamoのデータ容量を30GBに改定。KDDIやソフトバンクも追随を余儀なくされた。また、ワンプランを貫いていた楽天モバイルも、家族や若年層に向けた割引やポイント還元施策を導入している。今回は年末の振り返りとして、前編ではキャリア各社の1年の動きをまとめていく。

●より接近した通信と決済、ポイ活プランで3社が激突

 ソフトバンクが2023年10月に導入した「ペイトク」に対抗し、各社が経済圏とより密接に結びついた料金プランを導入したのは、2024年の大きなトピックだった。ドコモは4月にahamo大盛りとd払いのポイント還元をひも付けた「ahamoポイ活」をスタート。8月には、データ容量無制限のeximoとdカードの決済を連動させた「eximoポイ活」を開始した。いずれも通常の料金プランと比べると料金は高いものの、決済を使うことで実質料金を抑えられるのが特徴だ。

 ペイトクやahamoポイ活、eximoポイ活が決済連動だったのに対し、KDDIの「auマネ活プラン」はどちらかといえばauじぶん銀行やauカブコム証券といった金融事業とのシナジーを売りにしたが、同社もこれを12月にリニューアル。「auマネ活プラン+」として、au PAYゴールドカードやau PAYの決済に対してのポイント還元を充実させた。auマネ活プラン+の登場で、大手キャリア3社の“ポイ活プラン”が出そろった形になる。

 キャリア各社が経済圏、特に決済サービスとの連携を重視する理由は主に2つある。1つが、通信への好影響だ。いわゆるポイ活プランは、通常の料金プランと比べて料金が高い。還元のためのコストはかかってしまうものの、ARPU(1ユーザーあたりの平均収入)の底上げにはつながる。また、キャリア各社の複数サービスを使うと、解約率が下がるデータもある。

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