AIカメラ付きドローン「HOVERAir X1 Smart」を試す 手のひらサイズの“パーソナルカメラマン”だ
ITmedia Mobile / 2025年1月31日 6時5分
撮影モードはこの5つの基本モード以外に、アプリからより多彩な拡張モードを選択できる。歩く人を前方から撮影するフロントフォローモードなど、より表現の幅を広げる撮影スタイルを選べる。さらに、スマートフォンでリアルタイムに操作するマニュアルモードも搭載。プレビュー映像を見ながら、自由な操作で撮影できる。
操作に習熟する必要はほとんどなく、初心者でもプロのような映像が撮影できるのが特徴だ。
●アクションカメラのような絵作り
撮影性能は必要十分なレベルを確保している。動画は2704×1520@30fps、1920×1080@60fps、1920×1080@30fps(HDR)の3モードに対応。数十秒から数分のショートムービーを撮影できる。静止画は4000×3000ピクセル(12MP)で、スタンダードとバーストの2つの撮影モードを備える。
写りの傾向はアクションカメラに近く、コントラストがはっきりしたパキッとした仕上がりが特徴だ。映像は滑らかで、人の目線に近い高さで飛んでいることから、カメラマンが撮ったかのような写りになる。
飛行時は小型掃除機のような音が発生するため、通常は音声の録音は期待できない。ただし、スマートフォンのアプリを使った集音機能があり、強力なノイズキャンセル機能により、撮影時のスマホで吹き込んだ人の声を記録できる。
本体には32GBの内蔵ストレージを搭載しており、撮影したデータはいったん本体に保存される。撮影後はWi-Fiダイレクト接続でワイヤレス転送が可能で、2.7K解像度の大容量データも数秒でスムーズに転送できる。
マニュアル操作時は飛行中にリアルタイムのプレビュー映像が伝送され、カメラアングルの確認をしながら撮影できる。プレビュー映像の伝送は最大30mまでの目視飛行の範囲内で行える。
●そよ風程度なら安定飛行する
本機の基本性能は、水平方向の最高速度が7m/s、上昇・下降速度は1.5m/sまで対応する。
手ブレ補正はメカニカル(チルト)、電子式(EIS)、水平レベル補正(HLL)の3段構えで、風力階級4(7.9m/s)までの環境でも安定した撮影が可能だ。ジンバルの可動範囲はマイナス90度から15度で、多彩なアングルでの撮影に対応する。
そよ風程度なら問題なく飛行できるが、やや強い風が吹くと着地時の制御が難しくなる。説明書にも記載があるように、水上など回収が困難な場所での使用は避けるべきだ。
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