「ループURL貼って補導」「Coinhive逮捕」に、“JavaScriptの父”ブレンダン・アイク氏も苦言

ITmedia NEWS / 2019年3月7日 11時14分

 JavaScriptのループ機能を使ってポップアップが繰り返し表示されるサイトのURLを掲示板に書き込んだとして、不正指令電磁的記録(ウイルス)供用未遂の疑いで中学生が補導され、男性2人が家宅捜索を受けた事件がネットで波紋を呼んでいる。「これだけで補導や家宅捜索はやり過ぎだ」と警察を批判する声も強い。

 似た事件として昨年、JavaScriptのプログラムを使い、サイト閲覧者に仮想通貨をマイニングさせることで収益を得るツール「Coinhive」を設置した複数のユーザーが、不正指令電磁的記録取得・保管などの容疑で警察に摘発された。この時も、Web開発者の間では「逮捕はやり過ぎ」「どこまでがセーフでどこからがアウトか分からない」と困惑が広がった。

 これらの事件について、JavaScriptの生みの親として知られるブレンダン・アイクさんが、Googleのこさかまりこさんなどによる事件の解説に返答する形でコメントを述べ、注目を浴びている。

 こさかさんは、ループURLを貼った3人が摘発された件について、「`for(;;){window.alert('lol you can't get rid of this message even you keep closing modal')}`」(何回閉じでも無駄ですよ、と繰り返し表示させるJavaScriptのプログラム)と書かれたサイトのリンクを張っただけで検挙されたと解説。これに対してアイクさんは、「(1997年にリリースされ、自身も開発に関わった)Netsape 4時代でも、JavaScriptのループを切ることができた」などと指摘した。

 こさかさんはさらに、Coinhiveを埋め込んだサイト開発者が摘発された事件も挙げ、「日本の警察の摘発基準が分からない」「2つの事件は同じ法律を基に摘発されている」と説明。続いて、Web開発者の宮川達彦さんが「日本の警察は、コンピュータに意図しない動作をさせ害を引き起こしたからと、Coinhive設置者を逮捕した。逮捕された中には、政府に対して訴訟を起こしている人もいる」と説明すると、エリク氏は「今年、日本に行くかもしれない。専門家証人になれる」と述べた。

 また、こさかさんは日本の警察に対して、「私Google Chromeでwebセキュリティ周りの周知を担当していますので、多くの人にブラウザの仕組みを理解してもらうのが業務です。呼んでいただければいつでも出向きます」などとも述べている。

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