「君、今日からクラウド担当ね」 未経験者が1人で始めた、ファミマのAWS移行の舞台裏

ITmedia NEWS / 2019年6月24日 5時5分

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上司からのむちゃぶりを受け、土井さんは突然AWS移行の担当者を任されたという

 国内に約1万6000店舗、海外に約7300店舗を構える、コンビニ大手のファミリーマート。商品の在庫管理、宅配便の受発注管理、決済といった店舗システムを長年オンプレミスで運用してきたが、2017年末から段階的にクラウド(Amazon Web Services)に移行している。

 ファミマで移行の責任者を務める土井洋典さん(システム基盤構築部 クラウド推進グループ マネジャー)は、当時クラウドは専門外だったが、上司から突然このミッションを任され、試行錯誤しながら業務に当たってきた。

 当初は部下もおらず、たった1人でのスタートだったが、社内外を巻き込みながら移行に取り組んできた土井さん。その舞台裏ではどんな苦労があったのか。アマゾン ウェブ サービス ジャパンがこのほど開いたイベント「AWS Summit Tokyo 2019」に土井さんが登壇し、これまでの取り組みを語った。

●M&Aの代償で店舗システムがバラバラ

 ファミマはAWSに移行する前、システムの管理・運用の効率性に課題を抱えていた。店舗数の拡大に向けてM&Aを積極的に進め、「am/pm」「ココストア」「サークルK・サンクス」といったチェーンを統合してきた同社は、母体によって店舗システムがバラバラ。本来はシステムを最適化する必要があったが、手間がかかるため後回しになっていたという。

 「新サービスを始めるタイミングなどで基幹系システムに手を入れ、(統一したものを)ちゃんと作り直すべきでした。ですが『競合がいるので早くリリースしたい』という思惑もあり、基幹システムには触れず、周辺にサブシステムのようなものを作って対応していました」と土井さんは振り返る。

 多様な商品をそろえる他、店内にWi-Fiを設置したり、多様な電子マネーでの決済に対応したりと、顧客のニーズに応じてサービスの拡充を進めてきたファミマは、それに応じてサーバ台数が増加。保守・運用のコストは増加の一途をたどっていた。保守期限が別々のタイミングで切れるため、対応する担当者の負担も増すばかりだった。

●「君、今日からクラウド担当ね」

 こうした状況に危機感を覚えたファミマのIT部門は、17年にクラウド移行の検討を開始。複数のクラウドサービスを比較した結果、17年末にAWSの導入を決めた。だがここで、クラウドに詳しい担当者が突然退職。専門外だった土井さんが後任に選ばれた。

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