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小学館、出版物の映像化に指針 作家の要望や許諾条件を逐次文書化 「セクシー田中さん」問題受け

ITmedia NEWS / 2024年6月4日 10時6分

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ドラマ「セクシー田中さん」

 小学館は6月3日、ドラマ「セクシー田中さん」問題について社内で調査した報告書を公表し、同時に「刊行物の映像化に関する3項目の指針」を発表した。映像化の際には、各段階で文書を作成しながら進めるとしている。

 文書として残すことで、制作サイドとの意思疎通を確実にするのが目的。指針は以下の通り。

1)映像化許諾を検討するにあたり、作家の意思や希望を確認し、その意向を第一に尊重した文書を作成し、映像制作者側と協議、交渉する

2)映像化の検討段階から正式な許諾段階までの、映像化における各段階に適した文書(作家の要望、許諾の条件、展開内容などを記載)を作成し、作家に逐一確認をとりながら、映像制作者側と進める

3)社内における映像化への理解を深め、さらに知見を広げるために社内セミナーを適宜実施する

 日本テレビで2023年に放送したドラマ「セクシー田中さん」では、原作者・芦原妃名子さんが、その意図にそぐわない改変を繰り返す脚本の修正に翻弄され、日本テレビが委託した脚本家を降板させて自ら9話と10話の脚本を執筆した。その後、脚本家がInstagramでこの一件を揶揄する投稿を行ったため、芦原さんがブログとXで反論したところ、世間の非難が脚本家に集中。芦原さんは「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」という言葉を残して亡くなった。

 日本テレビが5月31日に、小学館が6月3日に相次いで公表した社内調査報告では、ドラマ化の許諾時期をはじめ、「脚本が原作者の意図を十分にくまず、原作者の承諾を得られないときは原作者が脚本を書く」という要望、そうした原作者の要望が許諾条件に含まれるかなど、いくつかの点で両社の認識が食い違っていた。

 小学館が示した指針は、そうした反省から、交渉の過程を文書として残す方針を示したもの。小学館はこれを徹底することで「作家の皆様がゼロから創り上げた作品を広め、持続的、永続的なものとなるよう映像化に取り組む」としている。

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