ソフトバンクと提携のPerplexity、「記事を盗用した」とForbesが非難
ITmedia NEWS / 2024年6月20日 11時36分
Perplexityのアラビンド・スリニバスCEO
AI検索の新興企業、米Perplexityが米Forbesの著作権を故意に侵害したとして、ForbesがPerplexityのアラビンド・スリニバスCEOに苦情の書簡を送ったと、米Axiosが6月18日(現地時間)、独自に入手したというこの書簡に基づいて報じた。
Forbesの法務顧問はこの書簡で、誤解を招く記事を削除し、著作権侵害で得た広告収入をForbesに返済し、著作権侵害記事を削除したという十分な証拠と書面による保証を提供することを求めている。
その数日前には、Forbesのジャーナリスト、ジョン・パチュコウスキー氏がXへのポストで、実例を挙げてPerplexityによる記事盗用を非難した。
Perplexityの記事盗用については、米Wiredも19日の記事で報じた。調査したところPerplexityは「密かに情報をスクレイピングし、空想でコンテンツを作り上げている」としている。
先日のソフトバンクとの提携に関する発表文によると、Perplexityのチャットボットは、「生成AIの最先端テクノロジーを使うことで、AIが質問に関連するネット上の情報を読み、会話形式で答えを出すようゼロから設計。また、誤情報がないように、どの情報ソースが一番的確なのかを解析・判断することで、検索結果の正確性を最優先にしています」という。
Wiredの調査によると、Perplexityはニュース記事を要約するのではなく、URLや検索エンジンに残されたメタデータなどでコンテンツを再構成していることが確認できたという。さらに、robots.txtファイルを無視し、ファイアウォールを回避していたことが分かったという(Wiredはrobots.txtを介してクローラーをブロックしている)。
Wiredは調査の結果から、Perplexityのチャットボットは記事にアクセスできない場合は、Googleなどの検索エンジンによって集められたデータなどから内容を推測していると「結論付けるのが理にかなっている」としている。
Forbesはスリニバス氏に対し、書簡を受け取ってから10日以内に返答するよう求め、「権利を守るために必要と思われるあらゆる措置を取る権利をすべて留保する」と警告したという。
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