1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

炎天下の車内に放置したモバイルバッテリーが発火 夏の“ガジェット事故”、NITEが注意呼び掛け

ITmedia NEWS / 2024年7月17日 8時10分

炎天下の車内に放置したモバイルバッテリーが発火 夏の“ガジェット事故”、NITEが注意呼び掛け

発火したモバイルバッテリーを鎮火したあとの車内の様子

 製品評価技術基盤機構(NITE)は7月12日、モバイルバッテリーや携帯用扇風機など、夏での使用に注意すべき3つの製品事故について注意喚起を行った。いずれも発火の可能性を持つもので、事故を防止するためのポイントを紹介している。

 モバイルバッテリーに関しては、夏の炎天下で車内に放置したことによって発火した2021年の事例を紹介。自動車内に置いていたモバイルバッテリー付近から出火し、周辺を焼損したという。原因については、焼損が著しく詳細な使用状況が不明としつつも、約8年の長期使用によりリチウムイオン電池が劣化していたことに加え、高温の車内にモバイルバッテリーが置かれていたことから、電池セルが異常発熱(熱暴走)して発火した可能性が考えられるという。

 NITEは、対策として「夏場、特に高温となる自動車内や、直射日光の当たる窓際などに放置しない」ことを挙げている。日本自動車連盟(JAF)の試験によると、真夏の車内はかなり高温になり、直射日光が当たったダッシュボードの上は70度を超えることがあるという。また真夏以外でも、天気の良い暑い日にも発生した事例があるとしており、真夏が過ぎたあとでも車内放置しないよう呼びかけている。

●携帯用扇風機(ハンディファン)の発火事故も

 リチウムイオンバッテリーを採用した製品で最近事故が増えているのが携帯用扇風機(ハンディファン)。落下など外部から強い衝撃が加わると、電池内部が破損する可能性があり、破裂や発火につながる恐れがあるという。2020年に発生した事例では、充電中の扇風機付近から異音がして出火、焼損したという。原因についてNITEは「リチウムイオン電池が内部ショートして異常発熱し、焼損したものと考えられる」としている。

 NITEは、リチウムイオン電池が異常発熱する原因について「(落下など)外部からの衝撃で、リチウムイオン電池内部の正極、負極を隔てる絶縁フィルム(セパレーター)が破れ、ショートすることにより異常発熱が起こり、内圧が上昇して電池が破裂・発火する場合があります」と説明。強い衝撃を与えてしまった後に、充電できない、充電中に異常に発熱する、外装が膨張し変形している、不意に電源が切れるなど、異常を感じた場合は直ちに使用を中止すべきとしている。

 また、異常が発生した場合は、発火・破裂などの事故に備え、携帯用扇風機を金属製の缶などの保管容器に入れて保管することを推奨。もし発火した場合は、消火器での消火や大量の水を掛けるなど被害の拡大を防ぎつつ、大きな火炎により対処が困難と判断した場合は、直ちに避難するとともに119番通報するよう説明。あわせて事業者による必要な措置が取られるまでは、ごみとして廃棄しないよう呼びかけている。

 NITEではこの他、バーベキューなどのアクティビティなどに欠かせない火起こしについて、着火剤を継ぎ足してやけどを負った事例として、2003年に発生した事故も紹介している。公園でバーベキューを楽しみ、一旦中断した後、再開しようと残り火があるところにゼリー状の着火剤を使用したところ、「ボン」という音とともに2~3m離れた場所にいた衣服が燃え、他の2人も軽いやけどを負ったという。

 着火剤はメチルアルコールを主成分としたもので、揮発性があり引火しやすいことから、わずかな炎であっても、着火剤に火がつく前に揮発成分に引火し、続いて着火剤が急激に燃焼されることによって飛び散るなどの可能性があるという。NITEによると、製品本体には燃焼中の継ぎ足しを禁止する旨が表示されているものの、残り火がある状態で継ぎ足したため、着火剤が急激に燃焼し飛散した炎が衣服に着火したものと考えられるという。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください