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“全身に冷水をまとうスーツ”は殺人的猛暑に立ち向かえるか 装着して涼しさを試した

ITmedia NEWS / 2024年7月23日 11時59分

 価格は本体のみの場合で1万9800円。モバイルバッテリーとセットの場合は2万2800円だ。

●で、実際涼しいのか

 で、ここからが本題だ。全身水冷スーツは暑さに立ち向かえるのか。いわゆる“現場作業”での利用を想定している製品なので、釣りや草刈り、屋外での荷物運びが必要をする場面などで使ったみたが、結論から言うと「確かに涼しいが、快適さをフルに感じられる条件が限られるな……」が筆者の感想だ。

 冷水が流れると、背中・胸・腿など要所が冷やせて快適なのは間違いない。個人的には、背中や腿は服越しでもペルチェ素子グッズより冷たく感じた。かなりヒエヒエだ。

 ただ、スーツそのものが着ていてそこそこ暑い。黒くて熱がこもるし、ずっと着ていると蒸す。また、“立ち上がり”が遅めなのも気になった。氷などで水を冷やして循環させる仕様のためか、水がキンキンに冷えてチューブを巡るまで数分~十数分かかったので、知らずに使うと「凍ったペットボトルを直接当ててたほうが安上がりで涼しくない?」と感じる。日が射す屋外ならその間に汗だくだ。

 使う人の体格にもよるが、フリーサイズゆえにサイズ調整用アジャスターのひもが余り、ぶらぶらし続けるのもイマイチだった。場所によってはゴムバンドである程度留められる箇所もあるが、そうでないところもある。

 記者は身長173cm・体重65kgほどと、男性としてはだいたい平均的な体格だが、ひもがかなり厄介に感じた。荷物運びではそれほど問題はなかったが、釣りや草刈りでは針や枝葉にひもが引っ掛かって邪魔になった。ベスト部分は上に何か着れば問題ないが、それはそれで暑いし、腿部分はカバーできない。

 冷たさとは直接関係ないが、人によってはポンプの駆動音も少し気になるかもしれない。使っている最中はずっと「ウーッ」とした音が鳴るし、使い始めはゴポゴポ水音も鳴る。とはいえ、セミの声が鳴り響く屋外では誤差と思うので、筆者はそこまで気にならなかった。

 重さも筆者にとっては許容範囲だった。ただ、あくまで1~2時間使った場合の話。より長時間使えばいくらかこたえるかもしれないし、きゃしゃな女性だとつらいだろう。

●“気合を入れた暑さ対策”に使えそう

 しかし、氷などを補充できれば連続使用できること、他のクールグッズと組み合わせやすいのは便利だ。見た目を気にしなければペルチェ素子で首元を冷やすグッズなどを使ってもいいだろう。

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