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「最初はVCの存在知らなかった」「もっと早く権限移譲できればよかった」 akippa金谷CEO語る“波乱のスタートアップ人生”

ITmedia NEWS / 2024年9月6日 8時10分

「最初はVCの存在知らなかった」「もっと早く権限移譲できればよかった」 akippa金谷CEO語る“波乱のスタートアップ人生”

 「ベンチャーキャピタル(VC)からの出資についても知らず……」「もっと早く権限委譲できればよかった」──自身の反省談についてこう話すのは、駐車場のシェアリングサービス「アキッパ」を運営するスタートアップ・akippaの金谷元気代表取締役社長CEOだ。

 アキッパは、契約されていない月極駐車場や使われていない個人宅の車庫などの空きスペースをプラットフォームに登録し、駐車場を借りたいユーザーがネットで事前に予約できるサービス。実は金谷CEOは高校卒業後、Jリーガーを目指していたが、ビジネスの面白さに目覚め、さまざまな事業を手掛け、最終的にアキッパにたどり着いたという。

 7月には書籍「番狂わせの起業法」(かんき出版)を発売し、これまでに経験した逆境を明らかにした金谷CEO。しかし、語り切れない反省がまだまだあるという。

●アナログ起業から駐車場シェアリングサービス誕生まで

 金谷CEOがakippaを設立したのは2009年のこと。資本金5万円、自宅を拠点とする1人会社での起業だった。当初は在庫を持つ必要のない営業代行からスタート。携帯電話やインターネット回線、ウォーターサーバーの販売などを手掛けていたが、10年ごろから、オリジナルの事業も展開し始めた。

 「当時はまだ、インターネットのグローススタートアップになるという考えはなく、まずは何でもやってみようと思っていた」という金谷CEOは、さまざまな事業に挑戦。スポーツバーの経営、アイドルのライブイベント運営などを手掛け、12年には成果型求人サイトを始めた。求人情報を無料で掲載し、採用が決まれば3万円の手数料を得るモデルだ。

 営業に強みのある金谷CEOらは、求人情報集めで困ることはなかった。しかし求職者へのマーケティングがうまくいかず、資金難に陥る。銀行からの融資も思うように受けられなかった。

 「ベンチャーキャピタル(VC)からの出資についても知らず、資金繰りが悪くなると頭を下げて知り合いにお金を借りるしかない状況でした」

 そのころ、たまたま書店で見かけた資金調達に関する本で金谷CEOは、VCからのエクイティファイナンスについて初めて知った。ネット検索で見つけたVCに片っ端から電話でアポイントメントを取り、ジャフコから6500万円の出資が得られた。

 その後、書籍出版サービスなども手掛け、事業は順調だったが、金谷CEOらは「もっと電気のように、世の中になくてはならないサービスを生み出したい」と考えるようになる。そこで新サービスづくりのために社員総出で困りごとを200個、リストアップした。

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