世界最大級のSaaSカンファ「SaaStr」は、日本のイベントと一味違った DJや賭け事も……現地の熱気は
ITmedia NEWS / 2024年9月25日 7時35分
3つ目は各社のブース。それぞれが趣向を凝らしたデザインのブースやノベルティーを用意し、その優位性を競い合う。
●出展スタートアップの声 目的や日本への関心は
現地では各社のブースで話を聞いたが、やはりそれぞれ活気があった。中には今後、日本に関心を寄せる企業も見られた。
例えば、労務管理SaaSを手掛ける米国ユニコーンのdeel。全世界の税制や法制に対応し、給与振込や年末調整を地域に合わせて自動化するサービスを提供している。
SaaStr出展は2回目といい、セールスマネジャーのジャック・シーモア氏は「当社のソリューションにすぐに利点を感じてくれる顧客が必ず見つかることが出展の理由。顧客からのフィードバックもたくさん受けることができる。もちろん当社のブランドを認知してもらうことも大切な目的の一つ。すでに日本市場を始め欧州、アジア、アフリカでもサービスと開始している」と出展の経緯や日本市場への意気込みを語った。
株式管理を手掛ける米cartaで、アカウントエグゼクティブを務めるシャノン・アーレー氏は「既存顧客はもちろん、潜在顧客からも多くの学びを受けている。当社の強みは、CAPテーブル(資金政策)やファンドレイズ(出資依頼)にかかる時間とコストの効率化。日本市場はこれから」と、出展の感想を話した。
人材バンクを手掛けるremoteのカイル・リチャート氏(セールス担当)と、シエラ・ヴァン・ローゼン氏(グローバル採用)は、SaaStr出展の狙いや日本市場への期待を語った。
「当社は完全はリモート企業で、すでに1800人の従業員がいる。新規顧客の獲得が大きな目的ではあるが、同時に、顧客に対して当社のサービスを深く説明できる機会だと捉えている。シリコンバレーやニューヨークだけが優秀な人材の宝庫ではない。フィリピンやタイにだって、例えば素晴らしいエンジニアはたくさんいる。日本市場での活動は始まったばかりで期待しているし、次回のSaaStrにも必ず出展する」(リチャート氏とローゼン氏)
法人向けIT製品のレビュープラットフォームを運営する米G2創業者のゴダード・アベル氏ともブースで話ができた。
アベル氏は「2016年から出展している。毎年新たなSaaS企業や、SaaS業界のリーダーと知り合えることは私たちの財産。そして毎年業界の先進的な知性を学び、それをシェアできる。当然、今年(の話題)はAI。SaaS業界やアプリケーションはよりグローバル化すると思う。パンデミックやリモートワークが期せずしてそれを証明した。今後も非常にエキサイティングな市場となると思う」と、SaaS市場への期待を語った。
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