Microsoft、物議醸した「Recall」(リコール)を再設計 10月にプレビューへ
ITmedia NEWS / 2024年9月28日 8時3分
リコールのオプトイン画面(画像:Microsoft)
米Microsoftは9月27日(現地時間)、5月に発表した「Copilot+ PC」向け新機能「Recall」(日本では「リコール」)を、フィードバックに基づいて再設計したと発表した。
今回の公式ブログではリリース時期について触れていないが、8月に、10月のWindows Insiderプログラムで提供すると発表している。
リコールは、ユーザーのアクティビティのスクリーンショットを自動で定期的に撮る機能。ユーザーはリコールでタイムラインを表示したり、検索したりできる。発表後、一部のデータが暗号化されていないなどの指摘があり、「プライバシーの悪夢」になる可能性があると批判され、当初予定していた6月のリリースを延期した。
MicrosoftのMicrosoft Offensive Research & Security Engineering(MORSE)チームは、数カ月にわたって設計レビューと侵入テストを実施したという。これにはサードパーティのセキュリティベンダーも参加した。
今回発表されたプライバシー保護対策は以下の通り(6月に発表したものを含む)。
初期設定ではリコールを無効化
Copilot+ PCのセットアップ時に、ユーザーが明示的に有効化しない限り、リコールはオフの状態になる。
リコールの完全削除も可能に
Windowsのオプション機能設定を使ってRecallを完全に削除できる。
Windows Helloの必須化
リコールを有効にするには、Windows Helloへの登録が必須となり、タイムラインの表示や検索にも本人確認が必要となる。
ジャストインタイムの復号
Windows Hello Enhanced Sign-in Security(ESS)で保護されたジャストインタイムの復号を採用し、ユーザーが認証した場合にのみリコールのスクリーンショットが復号され、アクセス可能となる。
検索インデックスデータベースの暗号化
スクリーンショットの検索インデックスデータベースも暗号化される。
機密性の高いデータの保護
スクリーンショットとベクターデータベース内の関連情報は常に暗号化され、暗号化キーはTPM(Trusted Platform Module)によって保護される。
分離されたサービス
スクリーンショットや関連データを操作するサービスは、VBS Enclave内で実行される。
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