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「そのスマートTV、こっそり“スクショ”されてます」──視聴しているものを追跡する技術、海外チームが検証

ITmedia NEWS / 2024年10月1日 8時5分

 一方、OTTアプリ使用時にはACRトラフィックが大幅に減少した。これは、NetflixやYouTubeなどのサービスが、著作権の問題や自社のユーザーデータを保護するためにACRの使用を制限している可能性を示唆している。

 興味深いのは、ユーザーのログイン状態がACRトラフィックにほとんど影響を与えなかったことだ。これは、ACRがユーザーアカウントではなく、デバイスIDや広告IDを用いて追跡を行っている可能性を示唆している。

 プライバシー設定の効果も確認できた。ユーザーがACR関連の設定をオプトアウトすると、ACR関連のネットワークトラフィックは完全に停止した。これは、少なくとも技術的にはプライバシー設定が機能していることを示している。

 これらの結果は、スマートTVにおけるACR技術の実態を詳細に明らかにした。オプトアウト機能が効果的に働いていることは肯定的に評価できる一方で、HDMIなど外部入力時にもACRが機能していることは、多くのユーザーにとって予想外かもしれない。

 Source and Image Credits: Anselmi, Gianluca, et al. “Watching TV with the Second-Party: A First Look at Automatic Content Recognition Tracking in Smart TVs.” arXiv preprint arXiv:2409.06203(2024).

 ※Innovative Tech:このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。X: @shiropen2

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