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「α1 II」にみる3年半分の進化 高解像とスピードを兼ね備えた新フラグシップ誕生

ITmedia NEWS / 2024年11月21日 17時34分

 5000万画素でありながら1秒あたり120回の演算で、秒30コマのAE/AF追従連写が可能だ。RAWでの連写もできる。

 さらに、最新モデルなだけあって「プリ撮影」機能も搭載。

 α9 IIIゆずりの機能で素晴らしいのは連写速度ブーストだろう。

 低速の連写モードにしていても、マウント脇のC5ボタンを押している間だけ超高速連写が行われるので、ファインダーを覗いていて、ここだ、というときだけ連写速度を上げられるのだ。これはよい。

 連写性能だけみるとα9 IIIの方が速さに特化したカメラだけあって優れているが、5000万画素でこれだけ連写ができるのは素晴らしい。

 ボディ内手ブレ補正が中央部約8.5段(周辺部は約7段)に強化された点など、3年半分の進化があるわけだが、より大きな進化はAIを使った被写体検出AFだという。専用のAIプロセッシングユニットを搭載し、幅広い被写体をリアルタイムで認識できるようになった。

 まず、検出対象が最新のαと同様に増えた上に「オート」が用意された。被写体の自動検出だ。

 さらに人物の瞳認識性能がα1に比べて約30%、動物の認識性能も約30%、鳥の認識性能は約50%も向上しているという。

 高精度なリアルタイムトラッキングAFはソニーの良さの一つであり、そこが強化されている。

 メディアはCFexpress Type-AとSDカードの兼用スロットがデュアルで用意されている。これはα1やα9 IIIと同じだ。

 その他、フラッグシップ機であるため、LAN端子やフルサイズのHDMI端子など拡張性はしっかり用意されている。

●FE 28-70mmは1kgを切りながら全域F2.0を達成

 同時に発表された新レンズに「FE 28-70mm F2 GM」がある。

 ズーム全域F2の標準ズームレンズでありながら約918gと1kgを切る質量で、コンパクトながら電子式補正を必要としない光学性能を誇る。しかも近接撮影性能も高く、フォーカス時のブリージングも抑制した。

 こちらもα1 IIと一緒に使うことができたので作例で。

●価格は前モデルと同等を確保

 価格は、α1 IIのボディのみで約99万円(市場推定価格)。ぎりぎり100万円を切ってきた。初代α1と同じ価格だ。円安やインフレによって価格が上がりがちな中、前モデルと同じ価格に抑えてきたのは評価したい。

 なお、α1 IIの登場にともない、α1は価格を下げての併売となる。

 FE 28-70mm F2 GMは市場推定価格で約50万円。

 発売はどちらも12月13日の予定だ。

 従来のαユーザーへの朗報は、α1 IIに同梱される深型のアイピースカップ「FDA-EP21」。こちらは希望小売価格2750円で販売される。α7Cシリーズを除くα1/α7/α9シリーズで使うことができる。より深くて大きめのアイピースカップを望む人に。

 α1 IIは、冒頭で書いたように、初代α1に3年半分の技術を新技術を盛り込んでバージョンアップしたモデル。ひたすら速さを追求する人はα9 IIIを、総合力ではフラッグシップ機であるα1 IIを、と考えてよさそうだ。

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