「ラジエーションハウス」初回のつまずきを検証「平成最後の月9」よ、演出もテンポも古くないか? そして本田翼! ファンでもつらいぞ

ねとらぼ / 2019年4月15日 10時35分

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月9の力の入りようが伝わる「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」窪田正孝と本田翼のカップリングに期待していた イラスト/まつもとりえこ

 「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」に対する期待値は、それはもう高かった。“平成最後の月9”にフジテレビが特段の力を入れているとうかがえたからだ。特に注目は「HERO」シリーズを手掛け、「王様のレストラン」では演出を務めた鈴木雅之が監督を務める陣容にあった。

●意図的に踏襲した「HERO」の演出手法

 4月8日放送の初回を見たかぎり、「ラジエーションハウス」は明らかに「HERO」の手法を踏襲している。オープニングでキャストが横一列に並ぶシーン。エレベーターで同僚たちが新人について会話している場面。PCを見ているテイで全員が1つのカメラをのぞき込むショット、などなど。

 おそらく、意図的だと思う。月9のイメージがない窪田正孝が平成ドラマの懐かしい世界観に放り込まれた画は新鮮でもあった。「HERO」との類似性に気付く視聴者へのサービスの意味合いもあるのだろう。

 それら全部を踏まえて、功を奏していなかった。「HERO」的な演出は医療ドラマに合ってない。無駄に「HERO」がチラつくし、言っても10年前の手法だ。今の時代にそぐわない。何より、この手法を取るならば「HERO」を見ているほうが断然おもしろいのだ。

●なぜ、初回を30分拡大版にしようとするのか?

 初回を30分拡大版にするドラマが最近は多い。スペシャル感を出したいのだろう。でも、無駄なシーンが増えてテンポが悪くなってしまっている。時間を延長するなら、長尺にふさわしい密度の脚本にするべきだ。「ラジエーションハウス」に関して言えば、初回は絶対に1時間で収まった。

 特に気になったのは、五十嵐唯織(窪田正孝)が金属アーチファクトの不具合を補正する画像処理を思い付いた場面だ。散々引っ張ったあげく、数字が羅列する「マトリックス」みたいな演出である。ダサい。今後、いつもあんなハッカーみたいな感じで切れ者を表現するのだろうか? あのシーンに掛ける尺も長すぎた。やはり、テンポが悪い。「変に水増ししてほしくない」と筆者が不安を吐露したのは、前回のレビューだった。

●「本田翼」と「医師」の掛け合わせの結果は……?

 触れなければならないことがある。本田翼の演技力についてだ。前回のレビューで「甘春杏のキャラクターと本田の芝居のベクトルは合ってると思えない」と心配したが、不安が的中してしまった。私は本田翼が大好きだ。筆者から見て、今作は本田翼史上最もうまくこなせていない。「ゆうべはお楽しみでしたね」(TBS系)や「わにとかげぎす」(TBS系)、「奥様は、取り扱い注意」(日本テレビ系)での本田の芝居は良かった。世間が叩くほど、彼女の芝居は悪くないと思っていた。というか、上達していると思ったのだ。BeeTV「午前3時の無法地帯」(2013年)で本田を起用した山下敦弘監督は、本読みリハーサルでの彼女を見て「どうしよう……」と頭を抱えたという。その頃から比べれば、間違いなく上達している。

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