このマンガは「救済と警告のアル中文学」だ 酒飲みが『現実逃避してたらボロボロになった話』(永田カビ)を読んだら

ねとらぼ / 2019年11月20日 20時0分

写真

アルコール性急性すい炎、脂肪肝、“γ-GTP4桁”→即入院から始まる『現実逃避してたらボロボロになった話』

――― 生きづらさ、創作の苦しみから飲酒が止まらなくなり、耐えがたい腹痛から病院に行ったところ、下った診断は「アルコール性急性すい炎」。γ-GTPの数値が1000を超えていた。

※γ-GTP:タンパク質を分解する酵素の一種で、この検査値は肝機能の指標として知られる。「e-ヘルスネット」(厚生労働省)によれば、「一般的なγ-GTP検査値の基準値としては、男性が50IU/l以下、女性が30IU/l以下」

 『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』で話題を集めたマンガ家・永田カビ先生。その約3年後の彼女の日々を描いた新作『現実逃避してたらボロボロになった話』がイースト・プレスより刊行されました。

 「ねとらぼ」ではレビュー記事を制作する……つもりだったのですが、「こんな壮絶な生き様とγ-GTPを前にしては言葉など無力」という理由から、同作を読んだ編集者を集めた座談会を行うことに。“3人合わせてγ-GTP1000”のメンバーが、9%の缶チューハイ片手にお送りします。

●このままだと壊れると思っても飲んでしまう“酒のあらがえなさ”

<座談会参加者>

・A:γ-GTPの数値が1番高い(3桁)

・B:γ-GTPの数値が2番目に高い(3桁)

・聞き手:γ-GTPが基準値内

※3人の健康診断で出たγ-GTP最高値を合計すると約1000になる

――― 今回の座談会では「3人のγ-GTPの数値が合計1000」(最高値)になるように参加者を調整しました。でも、『現実逃避してたらボロボロになった話』によると、永田カビ先生は1人で“ガンマ4桁”の大台に乗ったと。3桁でも基準値オーバーなんですが

B:しかも、お酒を飲み始めて、たった3年でしょ。

――― ちょっと想像がつかない世界ですよね、1000って

A:1000ね。中島らもの小説『今夜、すべてのバーで』の作品の冒頭に「生きてるのが不思議なくらいの数字だよ、γ-GTPが1300だって……いったいどれくらい飲んだんだ」というせりふがある。

 酒飲みとしての感想だけど、『現実逃避してたらボロボロになった話』(以下『現実逃避~』)は読んでて怖かったなあ。

B:うん、怖かった。

――― 企画準備で作品のあらすじを見たときも感想が「怖い」の一言でしたね。具体的にはどこが怖いんです?

A:永田カビ先生、すい炎やってるでしょ。

 友人に医者がいて、俺の飲み方を知ってるからよく警告されるんだけど、一番ヤバいとクギを刺されてるのがすい炎。作中にもある通り、痛さがハンパないらしいし、すい臓がんのリスクもあるし。そりゃあ、「怖い」って感想になるよね。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング