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閉館したホテルに届いた手紙に涙…… 娘の誕生日を祝ってくれたスタッフへの感謝の言葉に胸が詰まる

ねとらぼ / 2024年4月2日 19時45分

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閉館した熱川温泉ブルーオーシャン(画像は公式サイトより)

 閉館した静岡県・熱川温泉の老舗ホテルに届いた手紙が、心が打たれると話題です。ホテルに詳しい話を聞きました。

●差出人は娘の誕生日に宿泊したお客さん

 手紙を受け取ったのは、2024年1月末に閉館した熱川温泉ブルーオーシャン。誰もいないホテルのフロントに置かれた数々の封筒の中に手書きの封書があり、その内容に涙が止まらなかったと公式X(Twitter)に投稿しました。

 それは2023年8月に宿泊した客からのもの。その日は5歳の娘さんの誕生日だったので、サプライズでのお祝いをお願いされたそうです。夕食が終盤に差し掛かったとき、支配人とスタッフがケーキを持ってきます。サックスによる「ハッピーバースデー」の演奏付きです。他の席のお客さんも一緒に歌ってお祝いしてくれました。その様子はXの投稿でも確認できます。

 手紙には、2024年の誕生日も宿泊しようと思っていたところ、娘さんが小児がんにより他界し、かなわぬ夢となってしまったこと。落ち着いたらもう一度泊まりに行こうと思っていたところ、閉館の知らせを目にしまったこと、そして「もし再開することがありましたらその時は必ず宿泊させていただきたいと思います」とつづられていました。

●閉館の理由は「物価高騰」

 ホテルに取材を申し込んだところ、代表取締役の関野祐智氏が快く応じてくれました。現在は熱川温泉再生プロジェクトを進めているとのこと。こちらについても聞きました。

―― 利用客から手紙やメッセージが届くことはよくあるのでしょうか?

関野氏: 年に数回はあります。「借りたものを返すのを忘れていた」「アニバーサリーに感動した」「サービスに感動した」こういった内容が多いですが、中には「サービスが悪い」というお叱りもあります。

―― 閉館の理由を教えてください

関野氏: 物価高騰による収益の悪化です。設備が古い関係で、水道光熱費が新しいホテルの倍くらいかかります。さらに、食材の高騰、人材不足による人件費の高騰が重なり運営が厳しい状況が続いておりました。引き継いだ時にはわかっていたことですが、その中で打開策はリセットしかないという判断で閉館することを決定いたしました。

―― 手紙をくれた利用客の方は、宿泊時、お子さまの病状について何かお話しされていたのでしょうか?

関野氏: ありませんでした。ただ、誕生日なのでケーキを出してほしいというリクエストだったので、有料であるということを説明して、ケーキをご購入いただきました。チェックインの時にお食事の後半にスタッフがロウソクに火をつけて持って行きますということだけお話していて、奥様からタイミングを教えて下さるようにお願いいたしました。

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