売上7億円超の人気漫画『小悪魔教師サイコ』作画家・合田蛍冬氏が出版社を提訴した訴訟が和解 同一原作の後発漫画が出版されトラブルに 出版社は謝罪
ねとらぼ / 2024年9月18日 16時35分
合田蛍冬さん作画の「小悪魔教師サイコ」
漫画『小悪魔教師サイコ』の作画を担当する・合田蛍冬さんが、2023年8月に同作を出版する「ぶんか社」を相手取って起こしていた訴訟において、9月13日付で和解が成立しました。ぶんか社は合田さんと読者に謝罪しています。
●訴訟に至った経緯
合田さんによる漫画版『小悪魔教師サイコ』は三石メガネさんによる同名小説を原作とし、2021年4月にぶんか社から月刊誌で電子配信をスタート。2023年6月までに7億円以上を売り上げる大ヒットとなり、電子書籍プラットフォーム「ピッコマ」の年間人気ランキングで3位にランクインする人気作でした。
しかし同年11月に、原作の管理会社「taskey」が、自社サイトで同じ原作をフルカラー縦読みマンガ化しようとしていることが発覚。合田さんはぶんか社に「後発漫画の作成は完全NGとしてほしい」と連絡したものの、同社からは原作管理会社が原作をどう使うは自由といった回答があったといいます。
合田さんは、後発漫画が自分の漫画を模倣していないか確認するため、事前のネームチェックを要望。多くのシーンで類似点が発覚し、修正を申し入れたあとも、露骨な模倣ではないものの、構図やコマ割りを参考にしたとみられるシーンが多数存在したとのこと。ネーム確認や修正のための資料制作はクレジット掲載もなく無償でした。
合田さんが精神的に限界を迎え、2022年12月に自身のブログで「望んでいない後発漫画の連載が始まり、全く同じ原作のため、自分の描いた本件漫画を参考に制作されており非常に困っている」と心情を告白したところ、taskeyが問題視したとして合田版の連載が中止に。
さらにぶんか社側は合田さんに「taskeyから名誉毀損で訴えられる可能性が高い」としてtaskeyと原作者への謝罪を要求しました。なお後に合田さんがtaskeyに確認したところ、謝罪は要求していたが訴えるといった内容は発していないとの回答があり、ぶんか社の説明が虚偽だったことが分かっています。
2023年1月から合田さんの代理人、taskeyの代理人、ぶんか社の代理人の3社で話し合いが行われた際に、合田さん側は契約に「同一又は類似の著作物の出版を禁止する条項」があるはずで、ぶんか社側は後発漫画の制作を止めようと思えば止めるなり、反対の意思表示するなりできたのではないかと質問したといいますが、誠意のある回答は得られなかったとのこと。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
強制不妊、和解へ合意書締結=慰謝料最大1500万円―国が謝罪、全訴訟終結へ
時事通信 / 2024年9月13日 19時14分
-
強制不妊訴訟、13日に和解合意 初提訴から6年7カ月
共同通信 / 2024年9月12日 19時21分
-
編集部の不手際で漫画連載が異例の終了 情報漏洩など続き信頼を損ね関係者に謝罪
ORICON NEWS / 2024年9月11日 19時4分
-
高2いじめ訴訟、1人和解 暴行認め謝罪、福岡地裁
共同通信 / 2024年9月4日 16時57分
-
部活動で上級生からいじめ 自殺した男子生徒の遺族と上級生1人が和解 わいせつ行為への加担認め謝罪 上級生3人は棄却求め係争中
RKB毎日放送 / 2024年9月4日 16時26分
ランキング
-
1梅田ロフト、来春営業終了・移転を発表 トレンド入りの衝撃「寂しい」「青春しかない」
iza(イザ!) / 2024年9月18日 13時21分
-
2「最近聞いてわりとびっくりした」 ゼンリンも知らない”ある地名”にまつわる意外な事実に反響 「地元民には当たり前だけど……」
ねとらぼ / 2024年9月17日 20時45分
-
3新型Ryzen AI搭載の「ProArt PX13」はデスクトップPCの置き換えも可能なモバイルPCなのか? 試して分かった夢と現実
ITmedia PC USER / 2024年9月18日 12時0分
-
4クレカ付帯のプライオリティ・パス、なぜ改悪が続くのか
ASCII.jp / 2024年9月18日 7時30分
-
5ソニーが「Xperia 5」新機種を見送った理由 小型スマホは終焉を迎えるのか
ITmedia Mobile / 2024年9月10日 19時32分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください