1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. ネットトレンド

プリキュアの“恋愛描写”は20年間でどう変わった? 「彼氏」すら表現できなかったプリキュアがわんぷりで「カップル誕生」を描けるまでに至った理由

ねとらぼ / 2024年10月31日 18時5分

 初期のプリキュアは「年上のお兄さんに憧れる」少女漫画的な恋愛が描かれることが多かったように思います。

 以降「フレッシュプリキュア!」では桃園ラブ(キュアピーチ)に恋する同級生、知念大輔が告白するも最終回で「言っわなーい!」と答えをはぐらかされたり、「スマイルプリキュア!」では日野あかね(キュアサニー)と、英国の青年ブライアンとの淡い恋愛模様が描かれたりもしました(あの第36話「熱血!?あかねの初恋人生!!」は名作中の名作ですよね)。

 その他にも数多くのコメディータッチの「淡い恋愛」は描かれてきましたが、恋愛要素をストーリーの主体に置くことはなく、答えを出して2人の関係性が大きく変わるような直接的な恋愛はプリキュアではほぼ描かれてきませんでした。

●恋愛を描くことはタブーだった?

 プリキュアに「直接的な恋愛の物語」が少ない理由について、プリキュアの脚本を数多く手掛けている成田良美さんは、2013年刊行の書籍『プリキュアシンドローム』(幻冬舎)の中で、当時は保護者側から「恋愛は避けて欲しい」という反応があり、徐々に恋愛描写が薄まっていったことに言及しています。

成田 やはり視聴者が三、四歳の女の子なので、保護者の方たちからも「恋愛はちょっと……」という反応があり薄まった形です。私が小さい頃に見ていたアニメでは本気で恋愛をやっていたんですけど、いまはあまりないみたいですね。

幻冬舎『プリキュアシンドローム! “プリキュア5”の魂を生んだ25人』(P263)

 また成田さんは、恋愛を主軸とした「ハピネスチャージプリキュア!」(2014年)を手掛ける際にも、「プリキュアで恋愛を描くことはタブーになりつつあった」「恋愛エピソードは避けてほしいと言われる」こともあり、プリキュアで恋愛を描いて良いか何度も確認したことを、後にオフィシャルコンプリートブックの中で語っています。

成田 『プリキュア』は子どもが観るということもあって、恋愛を描くのはタブーになりつつありました。実際に脚本を担当するときも、恋愛のエピソードは避けてほしいと言われることもあるくらいで。ですが、今回は長峯さんが「やりましょう」と言ってくれたので、「ついていきます」という気持ちでしたね。ただ私自身が長く『プリキュア』に関わっていることもあって、「本当に書いていいんですか?」と何回も確認しました。

学研プラス『ハピネスチャージプリキュア! オフィシャルコンプリートブック』(P80)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください