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「品種改良ってスゲェんやな」 日本のカレーの原点にあたる150年前のレシピを再現  「カレールーの偉大さが分かる」

ねとらぼ / 2024年11月19日 12時0分

「品種改良ってスゲェんやな」 日本のカレーの原点にあたる150年前のレシピを再現  「カレールーの偉大さが分かる」

150年前のイギリス(ビートン夫人)のカレーレシピ(映像提供:近代食文化研究会さん)

 近代の食文化史を研究している「近代食文化研究会」さんが150年前のイギリスのカレーを再現してX(Twitter)に投稿。「これは作らねば」「カレーが食べたくなってしまった」と話題になり、記事執筆時点で90万回を超えて表示されています。

●日本のカレーの原点にあたるカレーとは

 近代食文化研究会さんはこれまで「牛丼の戦前史」「焼鳥の戦前史」など食文化の歴史について執筆しており、2024年7月には「新しいカレーの歴史 上: 日本渡来以前の諸国のカレー」を出版しています。

 今回話題になっているのは「150年前のイギリス(ビートン夫人)のカレーレシピ、CURRIED FOWLを再現」した投稿。「幕末に日本に渡来した際のイギリスのカレー、つまり日本のカレーの原点にあたるカレーです」と説明付きで再現されたカレーの作り方とはどのようなものなのでしょうか。

 当時のレシピを再現しているため、材料の計量単位も現在と違うようで近代食文化研究会さんは「tablespoon=15ml=小麦粉9グラム(日本の大さじ一杯に同じ)」「dessertspoon=7.5ml=小麦粉4.5グラム」「teaspoon=4ml=小麦粉2グラム」と置き換えて計量しています。

 レシピに書いてあるニワトリ(fowl)1羽はブロイラーのもも肉を280グラムで代用し3~4人前を作ることに。近代食文化研究会さんは「当時のニワトリ一羽の重量は不明ですが、品種改良が現在ほどには進んでいないので、さほど大きくなかったのではないかと思います」「ちなみに現在のブロイラーの出荷時重量は3キログラムですが、これが60年前だと1.2キログラム(骨も含んだ重量)」と当時と現在の違いも時折挟んでおり、時の移り変わりを感じられます。

 材料のリンゴは「イギリス原産の料理用リンゴ、甘みがなくとても酸っぱい、ブラムリー一択」とのことですが、理由は日本の甘いリンゴではお馴染みの「バーモントカレー」になってしまい、今回再現したいビートン夫人のカレーにはならないからだそうです。なるほど!

 フライパンにバター30グラムを溶かしてお肉とリンゴ、玉ねぎを炒めて薄茶色になったら仔牛のグレービー(肉汁)284ccを注いで煮ること20分。グレービーに溶かしたカレー粉と小麦粉を鍋に入れて30分以上煮込み、最後に生クリーム大さじ2杯とレモン汁大さじ半分を混ぜて完成です! 現代のカレーよりは色の薄いカレーが出来上がりました。

 出来上がったカレーについては「ブラムリーの爽やかな香りと酸味、レモン汁の酸味、生クリームのコクがあわさって、ご飯が進みます」「日本のカレーよりは、やはりイギリスのカレーの故郷、南インドのそれに近いのかな、と感じます」と語っています。食べてみたい!

●古のレシピの再現に反響

 再現された150年前のカレーにXでは「これはうまそうだな。南インドの爽やかな感じのカレーを再現していたようだ」「品種改良ってスゲェんやなと気付かされるよね」「さいこーに面白い投稿。めっちゃ好きやわ」「興味深い。是非動画で拝見したい内容」「カレールーの偉大さが分かる。作るの大変過ぎ」「こういう古のレシピ、本当に面白い……!」と驚きの声が上がっています。

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