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「わんだふるぷりきゅあ!」の売り上げ好調を支える3つの要因と、その裏で見えてきた「子ども」「大人ファン」の共存問題

ねとらぼ / 2024年11月28日 18時5分

 最初から「追加プリキュア」を発表し柔軟なグッズ展開ができていたのは、少なくとも今作では売り上げ的には有利に働いていたのではないでしょうか。

●少子化によるターゲット層の変化

 プリキュアの売り上げを伸ばしている要因として、「大人向けグッズ」の展開もあるようです。

 従来のプリキュアのメインターゲットは「子ども」です。しかし日本では少子化も進み、2024年の出生数は年間70万人を割る予測も出ていて「子ども向け」だけではプリキュア市場の成長が見込めなくなっているのも事実です。

 そこで、「プリキュア20周年」を迎えた2023年から「かつてプリキュアを見ていた世代に向けた戦略」を公言するようになっています。

 バンダイ常務取締役トイ事業部の辻太郎氏は、おもちゃ業界誌の中でプリキュアは「大人向け商品の販売にも力を入れている」ことを明言しています。

バンダイ トイ事業部、ライフスタイル事業部担当 辻太郎氏プリキュアなどは過去作品を視聴する子どもも増えていますし、大人層にも広がっています。また「なりきり」に特化したイベントの実施や大人向け商品の販売にも力を入れているなど、それぞれに合った展開を試行錯誤しながら進めています。東京玩具人形協同組合 月間トイジャーナル 2024年7月号(P46)

 もちろんプリキュアのアニメーション自体は「子ども向け」なのですが、周辺のグッズ展開では確かに「大人向け」のものも多く発売されるようになっています。

 これら3つの要因により、「わんだふるぷりきゅあ!」は売り上げを大きく伸ばしているのではないかと思われます。

●「わんだふるぷりきゅあ!」の売り上げ好調を支える3要因

(1)怖くてプリキュアを見られなかったお子さまや恋愛に興味のある小学生女子など新規層の獲得

(2)追加プリキュアが最初から発表されることによる柔軟なグッズ展開

(3)大人向け展開の促進

●大人向け展開の「弊害」とは

 しかし、「大人向け」施策には弊害も生まれつつあります。

 一部の大人プリキュアファンが「子どもたちとファミリー向け」の領域にまで踏み込み、ファミリーに迷惑を掛けてしまうトラブルが今まで以上にSNS上でも観察されるようになってきています。

 もちろんトラブルを起こしてしまう大人は今に始まったことではなく、過去からずっとその存在は確認されています。

 しかし、最近はそれが顕著に目立つようになってきているのも事実です。

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