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「フジテレビかわいそう」トレンド入りも…… 前代未聞“10時間超会見”に一部で「同情論」なぜ? 現場で感じた「空気」

ねとらぼ / 2025年1月28日 20時18分

 質問数は1人につき2問までと要請されたが、実際には、細かい項目を含めて2問以上質問しているケースも散見され、そうした事例に対して司会者も厳しく制止する様子を見せなかった。また、1人あたりの質問時間については特に制限されておらず、結果として記者の「独壇場」となる状態もたびたびあった。

 会場での不規則発言を静止するよう呼びかけた記者がネット上で称賛され、他の記者の質問内容に異論を呈した記者に拍手が起こるなど、質疑応答の内容以外で記者が「主役」になる場面もあった。

 ただ、手を挙げてもなかなか自分の質疑の番が回ってこないことに、苛立ちを隠さない記者も少なくなく、現場では疲労感やストレスに満ちた空気が充満していた。

●現場で感じた課題

 一方で、フジ経営陣のスタンスは「守り」を重視していた印象だ。第三者委員会の結果待ち、事案にかかわった本人のプライバシー保護などを理由に明確な回答を避けることが多く、フジの経営に影響を持っているとされる日枝久相談役も欠席した。経営陣の受け答えは、視聴者の間で「つまらない」ものに映り、「記者に振り回されているフジ経営陣」という構図をもたらした可能性がある。

 会見では多くの課題もあった。一連の問題を受け、企業の透明性や誠意を問われる会見だった中で、上述の理由などで明確な回答を避けるなど、消極的な姿勢も目立った。10時間以上という会見の長さに対して、明らかにされた情報の量や質が見合っていたかと言えば、疑問符が付く。

 今回の会見で記者は、「疑惑の追及」と、「プライバシーの配慮」という性質の異なるものが同時に求められた。質疑応答1人目で特定の個人名が上がり、司会から制止されるという場面もあった。また、個人の特定につながるような質問も司会者からたびたび制止されたが、その基準はあいまいで、現場からは「何も質問ができない」と不満の声も漏れた。今回のようなオープンな場で2つの要素を両立するのには、限界があったのではないか。

 会見後の28日には、西松屋がCM出稿を見合わせると発表している。フジへの「同情論」が広まった一方で、企業の風当たりは依然として強いままだ。

 フジの親会社、フジ・メディア・ホールディングスの社外取締役7人は27日付で、社内のガバナンス改善などを求める提言をしている。

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