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「PowerColor」グラボはどのような環境で生まれる? 台湾TULの工場を見学してみた

ITmedia PC USER / 2024年6月7日 13時0分

 次に案内されたのが、2階にある部材倉庫です。

 グラフィックスカードはGPUチップだけでなく、各種コンデンサや端子類、空冷用のファン、これらを載せるための基板など、多くの部材を必要とします。2階ではグラフィックスカードに製造な部材を全て保管し、必要に応じて3階にある製造ラインに持っていきます。

 倉庫の一角には、届いた部材を“抜き打ちで”検査するブースもあります。例えばGPUチップなどを実装する基板は、“反り”がないかどうかチェックされます。また、GPUチップを始めとするデリケートな部材は、温度が一定に保たれる部屋に保管されます。

 部材倉庫の見学が終わると、次は3階に移動です。

●修理対応をする「カスタマーサービス」 GPUチップの交換も

 3階には、故障/不具合のあった製品を点検/修理する「カスタマーサービス」と、グラフィックスカードの生産ラインがあります。まず見学させてもらったのは、カスタマーサービスです。

 カスタマーサービスに届いた故障/不具合品は、まず管理システムに登録されます。その後、ユーザーから申告のあった事象が本当に起こるのかテストを行い、事象が再現できた場合は故障箇所の特定に移ります。故障箇所が特定できたら、その部位の部品を交換し、再度テストを行って問題なければユーザーのもとに返送するという流れを取るそうです。

 グラフィックスカードでよく起こる不具合として、GPUチップやメモリチップの接続不良(いわゆる「ハンダ抜け」や「ハンダ欠け」)が挙げられます。そのこともあってか、ユーザーからは「修理時に高温環境でテストしてほしい」というリクエストも寄せられることもあるということです。そのような声に応えるべく、カスタマーサービスのテストコーナーではあえて高温環境でテストを行える体制も整えています。

 見学時には、ちょうどGPUチップの交換作業が行われていました。作業員によると、チップの交換はおおむね40分あれば完了するといいます。早く感じるかどうかは皆さん次第でしょうが、編集担当者は「意外と時間かからないんだな」と感じたそうです。

 次は、同じフロアにある、グラフィックスカードの生産ラインを見ていきます。

●できたてホヤホヤのグラフィックスカードは全数検査を実施

 さて、いよいよグラフィックスカードの製造ラインを見学です。ここは本来は入ることができない重要な場所ですので、じっくりと見せてもらいました。

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