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WWDC24で見えたAppleのもくろむ未来 “5+1”の視点で読み解く

ITmedia PC USER / 2024年6月20日 13時0分

 MathNoteに書いた数式は、自動的にAppleのOS共通の「メモ」アプリにも同期される(「MathNote」というフォルダーに同期される)。そしてiOS 18やmacOS Sequoiaでも、メモアプリを通してキーボード操作でMathNoteの機能が利用できる

 魔法のようなメモ機能の2つ目は、あなたの手書き文字の癖を学習し再現する「Smart Script」という、当面は英語だけに対応する技術だ。

 iPadにApple Pencilを使って手書きのメモを書いている人は多いが、Smart Scriptは、その手書き文字の風合いを残しながら、カット/コピー/ペースト、挿入や部分削除など、キーボードから入力した文字と同じくらい柔軟な文章編集を可能にする。手書き文字はもちろん、検索もできるしテキストデータとしてコピーもできる。

 さらに面白いのが、字を清書してくれる機能だ。急いでメモをしていると後で読み返せなくなるくらい字が汚くなるのが人間の常だが、それを自動的に察知してあなたの癖をマネした、もう少し読みやすい文字に清書して直してくれる機能もある。実はMathNoteの計算結果も、あなたの癖をマネしたSmart Scriptで表示されている。

 魔法のようなメモ機能の3つ目は、こちらも当面は英語のみ対応だが、音声を録音しながら、すぐに文字起こししてくれる「Live Audio Transcription」という機能だ。iOS 18/iPadOS 18/macOS Sequoiaで利用できる。特にiPhoneでは通話の録音と文字起こしも可能になる。

 AppleのAI技術は、ただ情報提供や判断に使われるだけでなく、あなたらしいパーソナルな情報の記録にもうまく活用されるということだ。

 インテリジェント機能のアップデートと言えばもう1つ、Apple Watchの「翻訳」アプリであらかじめ利用したい言語をダウンロードしておけば、iPhoneに頼らずにApple Watch単体で利用可能になる。

●数億台ある同じ製品を自分だけの1台に変える「パーソナライゼーション」

 3つ目の「パーソナライゼーション」、これはiPhoneがずっと目指し続けてきた進化の方向性だ。見た目も機能も全く同じiPhoneという商品が年間2億台近くも製造されて売られているにもかかわらず、一度、オーナーを見つけたiPhoneはひと目見ただけで、他の誰のものでもない自分のiPhoneという個性を持つ。

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