ロジクール初の分割式“左手デバイス"が登場 プロ絵師による「MX Creative Console」レビュー
ITmedia PC USER / 2024年10月10日 11時5分
プリセットでは、基本的にダイヤルの右下キーにはリングメニュー「Actions Ring」の呼び出しが割り当てられています。これもカスタマイズ可能で、キーと同様の機能を割り当てられます。
また、ダイヤルで調整できる項目をこのリングメニューに割り当てると、クリックしたままマウスを動かすことで直接調節することができます。
●対応アプリの拡張が課題
このように、本機の魅力のキモはアプリとの深い連携にあります。ただし、執筆時点で対応アプリは少なく、発売以降はAdobeの制作ツールや配信/ビデオ会議ツールなどには対応するとアピールされてはいますが、それ以外の幅広いアプリに、どのようなペースで対応していくのかは分かりません。
また、「マーケットプレイス」という機能もあり、Logicool自身が制作したプラグイン以外に、第三者が制作したプラグインやプリセット、ディプレイ用のアイコンセットなどを入手できる機能も用意されています。ユーザーが増えてエコシステムが広がるほど、より広い用途で便利になる機会も増えていくことでしょう。
もちろん非対応のアプリでも、キーボードショートカットやキーマクロを割り当てていくスタイルも可能です。ディスプレイがあるおかげで割り当てを忘れないで済む利点もあり、キー自体も押した感触がシッカリしているので操作感は悪くありません。
●使ってわかった利点と相性
実際に使っていると、やはり配置の自由度が本機の強みだと感じました。例えば、次の写真ように配置すれば、右手で調節機能を呼び出すと同時に左手でダイヤルに手を添えて、タイムラグなく操作できます。
この配置がベストかどうかはともかく、好みや自分の操作スタイルに柔軟に対応できるのも本機の魅力でしょう。また、ディスプレイ付きのキーは「押せるチートシート」のようです。複数のアプリを使ったり、毎日長時間使うわけでもないアプリを使う機会が多い用途では、主だった機能を時間をかけずに操作したり、覚える時間を削減するのに役立ちます。
一方で、自分にとってのイラスト制作のような、1つのアプリで長時間描き続ける、使うキーの偏りが大きいような用途に限っては、利点はあまり感じられませんでした。どちらかというと通常のキーボードやTourBoxのような、常に手を添えて使うように作られたデバイスで最適化した方が良いと思います。
また、イラスト用途では、ペンタブレットを買えばショートカットやマクロ機能も手に入り、ダイヤル的な操作は装飾キーやペンを使ったショートカットの方が優れている場合が多いという事情もあります。
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