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AIが「重くて、遅い」パナソニックを「軽くて、速い」会社に変える 楠見グループCEOがこだわる創業者の「これではいかん!」

ITmedia PC USER / 2025年1月1日 7時5分

AIが「重くて、遅い」パナソニックを「軽くて、速い」会社に変える 楠見グループCEOがこだわる創業者の「これではいかん!」

パナソニック ホールディングスの楠見雄規グループCEO

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 パナソニックグループは、「地球環境への貢献」と「くらしへの貢献」を、グループ共通戦略に掲げている。同社の基本姿勢は、環境戦略と事業戦略は相反するものではなく、両立するものであり、そこに成長のチャンスがあると捉えている。

 一方でパナソニックグループは、AIを積極的に利用する企業としても知られる。同社独自の「PX-AI」は、既に全世界17万人のグループ社員が利用し、業務の効率化だけでなく商品開発やサービス提供にもAIを活用している。パナソニック ホールディングスの楠見雄規グループCEOは、「AIによって、『重くて、遅い』と言われるパナソニックグループを変えることができる」と、AIに期待する。

 今回、PC USERの創刊30周年記念特別インタビューとして、同社の楠見雄規グループCEOに話を聞いた。まず前編では、同社の「環境」と「くらし」への取り組み、AI活用の現状と期待についてまとめる。

●AIを積極的に活用しているパナソニックグループ

―― パナソニックグループでは、「地球環境への貢献」と「くらし(一人ひとりの生涯の健康・安全・快適)への貢献」を、グループ共通戦略に掲げています。パナソニックグループが「環境」と「くらし」を両輪としている理由を教えてください。

楠見 「環境」への取り組みでは、長期環境ビジョンである「Panasonic GREEN IMPACT」を掲げ、2050年までに世界で排出されるCO2の1%にあたる3億トン以上のCO2削減インパクトの実現などを目指しています。

 今のままでは環境破壊や温暖化がさらに進展し、私たちの子孫が豊かな暮らしをしたいと言っても、それが実現できないことになりかねません。パナソニックグループでは、物と心が共に豊かな理想の社会の実現を目指しています。しかし、気候変動に伴う自然災害などが暮らしに影響を与えており、この使命を全うするどころか、地球上で暮らしていくことができるのかといった状況にすらなっています。

 パナソニックグループでは、最優先の経営課題として事業において地球環境問題の解決に取り組むこと、つまり我々の世代の使命として、地球環境問題の解決を加速しなくてはなりません。また、効率的なCO2排出削減が、これからの企業競争力を形作る要素の1つになるのは明らかで、課題を解決するだけでなく対価を得ることにもしっかりと取り組んでいきます。

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