元祖怪物・江川卓さんの始球式に甲子園どよめき 高校野球ファン「胸アツ」「投げ方変わってない」と興奮

始球式を務める江川卓さん　＝甲子園球場（泰道光司撮影）

第106回全国高校野球選手権大会が7日、甲子園球場で開幕した。開幕試合、有田工（佐賀）―滋賀学園（滋賀）のプレーボールに先立って行われた始球式に、プロ野球、巨人で活躍した元投手、江川卓さんが登場すると、スタンドからどよめきの声が沸きあがり、X（旧ツイッター）にも「江川さん」がトレンド入りした。

8月1日に開場100周年を迎えた阪神甲子園球場。記念となる大会の始球式は「甲子園で鮮烈な印象を残した選手」に、という要望から、江川さんに今回の大役の白羽の矢が立った。球場のアナウンスから「江川卓さん」と紹介されるとスタンドはどよめきが起こり、ロマンスグレーの江川さんがグラウンドに姿を見せると大きな拍手が沸いた。

甲子園で活躍した映像が映し出されたバックスクリーンを神妙な面持ちで見守った江川さん。大きな声援を受けて臨んだ始球式では、現役当時を彷彿とさせる豪快なワインドアップからワンバウンド投球を披露した。少し恥ずかしそうな笑みを浮かべたレジェンドは、最後は打席に入った滋賀学園の多胡大将二塁手や捕手役を務めた有田工の畑元大雅捕手とガッチリ握手を交わし、グラウンドを後にした。

甲子園を沸かせた剛腕の登場に高校野球ファンも感激。SNSには「胸アツ」「栃木の永遠のエース江川さんキターー！」「どれだけの偉人か伝えられないほどの大スター」「球児がうれしそうな笑顔で握手して、忘れられない思い出になったでしょう」「投げ方が全く変わっていない」といったコメントが続々と寄せられた。また「同世代で追っかけした」「作新が出るとワクワクした」「私の野球のヒーロー」と現役当時を知る人からは懐かしむコメントも見受けられた。