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《斎藤工インタビュー後編》「進平は蘇ります!(笑)」“進平ロス”を超えて届けたい思い…そして、あえて「荒木リナ」と呼んだ理由とは 日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」

iza(イザ!) / 2024年12月16日 10時0分

リナとの別れとなるシーンでどうしても言いたかったこと…

――子どもが生まれ、幸せ絶頂のなかでリナと死別することになってしまいましたが、撮影で印象に残っていることは?

使われているかわからないのですが、リナとの最後の別れになってしまうシーンで、進平としてどうしても「リナ」ではなく、「荒木リナ」と呼びたいと思ったんです。塚原あゆ子監督に相談したら「それいいかも」と言ってくださったので、本番だけやってみました。「荒木」という名字が、進平からリナに渡せる最後のものだったのかもしれないなと。

――再び愛する人を失ってしまったリナの悲しさも計り知れません…。

そうですね…。でも、進平の死がただ悔やまれるという以上に、進平が残していくものに意味がある。誠の誕生で命のつながりの一端を担ったということが、進平の最大の役目だったのかもしれません。“もっとリナと生きていきたかった“、”誠の成長を見守りたかった”という思いはあるけれど、荒木家をはじめ、これだけリナと誠を見守ってくれる人たちがいることは、進平を演じた人間としてはネガティブなことばかりではないなとも感じられています。

――展開を踏まえて、野木さんからはどんなお話がありましたか?

野木さんに初めてお会いしたときに、開口一番「死んでもらいます」と言われました(笑)。釈由美子さんの「お逝きなさい」(ドラマ『スカイハイ』の主人公の決め台詞)みたいな口調で。でも、物語の味付けとして死が描かれているのではなく、戦争で亡くなってしまった方々や、原爆の恐ろしさと向き合っているところに、野木脚本の真髄があるのではないかと思います。

塚原監督の手紙がもたらす温かさ 監督業でも活躍する斎藤工が思う理想的なチームワーク

――ご自身も監督として活躍をされていらっしゃいますが、同じ作り手側から見た本作の制作チームは?

塚原監督はオンエアの前に俳優部に手紙をくれるのですが、真摯な向き合い方に背筋が伸びます。本当に監督の鑑です。この撮影現場が雛形になるのではと思うほど。どんな現場でも、視聴率やスケジュールに追われることはありますが、長くやっていると集中力が散漫になってしまうこともあります。でも、本作はすでに半年近く撮影をしていますが、いい意味での緊張感とエネルギーの循環をキープしていて素晴らしい環境です。作り手としても、演じる側としても、どの角度から見ても理想的なチームですね。

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