朝ドラ「虎に翼」穂高先生(小林薫)のあいさつに寅子(伊藤沙莉)激怒 SNS「さすがにかわいそう」「禁句」と反応さまざま
iza(イザ!) / 2024年7月4日 10時53分
NHK連続テレビ小説「虎に翼」の第69話が4日、放送され、最高裁判事を退任することになった穂高重親(小林薫)とヒロイン佐田寅子(伊藤沙莉)のやり取りが視聴者の間で話題となり、X(旧ツイッター)で「穂高先生」「寅ちゃんの怒り」といったワードがトレンド入りした。
日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く「虎に翼」。ドラマは現在、第14週「女房百日 馬二十日?」(第66~70話)が放送されており、この日の放送で、寅子は最高裁人事課長の桂場等一郎(松山ケンイチ)に頼まれ、穂高の退任記念祝賀会の手伝いをすることになった。
その当日、あいさつに立った穂高は、自分を「出涸らし」と表現。そんな自分が退任記念祝賀会を開いてもらえたのは「最後まで自分の役目を果たすことができたからなのかなとそう思った」と述べ、法曹界を目指した日から旧民法に異を唱え、女性や弱者のために声を上げてきたつもりだったと振り返った。しかし尊属殺の重罰規定の違憲や本当の意味での女性の社会進出の平等については「何も役目を果たしていなかったかもしれない」と反省。そのうえで「結局、私は大岩に落ちた雨垂あまだれの一滴にすぎなかった…でも、なにくそともうひとふんばりするには私は老い過ぎた」と続けた。涙を流しながらスピーチを聞いていた寅子は、穂高に手渡すはずだった花束を上司の多岐川幸四郎(滝藤賢一)に預け、そのまま会場から出て行った。
寅子の態度に桂場は激怒。心配した穂高も廊下に出てきたが、寅子は「謝りませんよ、私は」と拒否し、「先生のひと言で心が折れても、そのあと気まずくても感謝と尊敬はしていました。『世の中そういうもの』と流されるつらさを知る。それでも理想のために周りを納得させようとふんばる側の人だと思っていたから。私は、最後の最後で、花束であの日のことを『そういうものだ』と流せません。先生に、自分も雨垂れの一滴なんて言ってほしくありません!」と続けた。教え子の言葉に穂高は「謝っても駄目、反省しても駄目。じゃあ私はどうすればいい!?」と取り乱したが、寅子は「どうもできませんよ!」と反論。そして「先生が女子部を作り、女性弁護士を誕生させた功績と同じように、女子部のわれわれに『報われなくても一滴の雨垂れでいろ』と強いてその結果、歴史にも記録にも残らない雨垂れを無数に生み出したことも! だから私も先生に感謝はしますが、許さない。納得できない花束は渡さない!『世の中そういうものだ』と流されない。それでいいじゃないですか!以上です」と言いたいことを述べ、2人の前から消えた。
寅子にとって穂高は自身を法律の道へと導いてくれた恩人。また、父の猪爪直言(岡部たかし)が「共亜事件」で逮捕され、裁判で無罪に導いてくれたのも穂高だった。寅子が高等試験(現在の司法試験)に合格した後は、仕事と家庭の両立を巡って意見が対立することがあり、溝が深まっていた。
SNSには、「さすがにかわいそう」「寂し気な瞳が忘れられない朝」「何にキレているのかわからないし、失礼すぎないか?」と穂高に同情する声がズラリ。また父を救ってくれた恩師に怒りをぶつける寅子に「弁護してくれた人にあんな態度…理解できない」「お父さんと(亡くなった夫の)優三さん(仲野太賀)は天国でどう思っているんだろう」と嘆く人ももいた。
一方、寅子の気持ちが理解できるという視聴者も多く、「道を開いてくれた先生にその言葉を言われるのはキツイ」「寅子には禁句の一言だった」というコメントもあった。
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