[為末大学]【平等でない社会に必要なのは助け合い】~才能と環境は同じではない~
Japan In-depth / 2015年3月16日 18時0分
子どもの頃に競争を避け、順位をつけない教育を受けた場合、大人になってから助け合い行動を取らない傾向があるという話をこの間聞いた。とても面白いと思って理由を聞いてみた。
理由は子どもの頃競争をせず順位もつけなかった場合、明らかな差を目にすることが少ないので人間の能力は平等であるという考えを抱きやすいのだという。もし人間の能力が平等であるならば、優秀であるかどうかは努力次第で決まることなので、優秀でない人は努力をしてこなかった人ということになる。だから困っている人を助けない傾向にあるのだという。
子どもの頃僕と同じだけ練習したのに全く足がはやくない子もいたし、適当にやっていてもめちゃくちゃ速い子もいた。同じように頭がいい子もいたし、身長が高い子も、力が強い子もいた。それは小学生の頃だったからどう考えても努力で決まっているわけではなくて、能力、しかも先天性のもので決まっていたように思う。それはお互い一生懸命努力してみて、しかも比べてみたからはじめて明らかになることだった。
みんなには個性がある。個性とは性格だけのことをいうのではなく、能力のこともいう。つまり能力がある人もいればない人もいる。よく言われるように必ず何かの才能があるというのは、価値観が固定されていない世界ではそうだと思うけれど、残念ながら現代の社会の価値観では特に目立った才能がない人もいると思う。というよりそういう人の方が大半ではないだろうか。
才能を持って生まれた人もいるし、そうではない人もいる。いい環境もそうでない環境もある。だからこそ社会保障などでそれらを是正しお互いが助け合う必要があるのではないだろうか。私はたぶん相当に足の才能と環境に恵まれてきた。だから次の世代にそれを還元しようと思うようになった。もし全部自分の力で手に入れたものだったら、特に借りもないので返す必要もないと考えていたと思う。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
早婚の末、23歳で“早離婚”し同級生のパパと再婚。子どもたちの心境は…/結婚人気記事BEST
女子SPA! / 2024年11月19日 15時47分
-
これに気付かなければ今の成功はなかった…稲盛和夫が断言する「生まれ持った能力」よりも大事な2つのこと
プレジデントオンライン / 2024年11月15日 11時15分
-
高学年になるほど「成績が失速→頭打ちになる子」と「あと伸びする子」 の決定的な差
オールアバウト / 2024年11月14日 21時15分
-
「競争なんてしなくていい」で育つ子どもの不幸 和田秀樹「勝ち負け不要」でも社会は競争だらけ
東洋経済オンライン / 2024年11月3日 14時0分
-
のび太のように「運動神経のない子」を徹底的に見えない化! 運動会の「教育的配慮」はアリかナシか?
オールアバウト / 2024年11月1日 21時45分
ランキング
-
1「死んでいるアヒルが増えている」 埼玉・行田市の農場で高病原性鳥インフルエンザ疑い 埼玉県内では今年初
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月24日 22時8分
-
2名古屋市長選挙、広沢一郎氏が初当選…河村たかし前市長から後継指名
読売新聞 / 2024年11月24日 21時49分
-
3金山労働者の追悼式、初開催=韓国側は不参加―新潟・佐渡
時事通信 / 2024年11月24日 16時25分
-
4「自爆営業」はパワハラ、厚生労働省が防止法指針に明記へ…企業へ対策促す
読売新聞 / 2024年11月24日 21時13分
-
5三笠宮妃百合子さまの通夜営まれる 秋篠宮ご夫妻ら参列
毎日新聞 / 2024年11月24日 19時32分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください