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[Japan In-depth 編集部]【統一地方選迫る!地域政党連携加速】~全国の6団体がサミット結成~

Japan In-depth / 2015年3月22日 11時30分

[Japan In-depth 編集部]【統一地方選迫る!地域政党連携加速】~全国の6団体がサミット結成~

間近に迫った統一地方選で、有権者の新たな選択肢として「地域政党」が急浮上してきた。今月24日、既存の国政政党とは一線を画し、地域に根ざして活動する全国の地域政党6団体が「地域政党サミット(地域政党連絡協議会)」を結成する。

参加するのは、自由を守る会(東京都)、リベラル保守の会(東京都小金井市)、かしま志民会(茨城県鹿嶋市)、神戸志民会(兵庫県神戸市)、地域政党京都党(京都府京都市)、地域政党ふくちやま(京都府福知山市)。今後、定期的に会合を持つなどして連携を深めるほか、全国の地域政党に呼びかけを行い、ネットワーク化を目指す方針だ。

国政とは異なる二元代表制を取っている地方政治において、地方議員の質の劣化がサミット結成の背景にある。本来、国政政党の動きとは関係なく、住民のための政治を行うことが地方自治の根幹だろう。しかし、実際は既存の国政政党ごとに会派を組み、議員の活動は硬直的になりがちだ。

住民の利益第一に考える自由な議員たちの集団が議会に一定の勢力を持つことは議会に緊張感をもたらし、本来の地方自治の機能を取り戻すきっかけになると期待される。

さらにこうした動きの背景には、「地域政党」に対する法整備の遅れもあろう。「地域政党」とは言われるが、地方議会の議員らを中心とするこれらの活動は、国政政党と違い、法律上はあくまで「政治団体」で、国政政党と比べると活動に制約がある。「政党」として扱われるには国会議員が5人以上所属するか、直近の国政選挙で、全国で2パーセントの得票が必要だ。

資金面で特にその差は大きい。政党助成金はもちろん、企業献金も受け取れない。また個人献金の上限額にも開きがあるほか、税制上の優遇措置も認められていない。「地域政党サミット」の活動の柱の一つが、公職選挙法などを改正し、地域政党を国政政党に準じる存在として法的に規定するよう国に要望していくことだ。結成の日には早速、総務大臣宛の要望書を提出する予定だ。

「地域政党サミット」に参加する東京都の「自由を守る会」は、去年解党した「みんなの党」所属だった都議会議員らが中心となって立ち上げた。3月に設立されたばかりだが、統一地方選には8つの区議会に推薦候補を擁立する方針。既存の政党の看板がなくても、政策で勝負し、当選を勝ち取ることが目標だ。

地方分権の必要性が叫ばれて久しいが、改革のスピードはなかなか上がらない。こうした地域発の動きが広がり、各地でその地域の実状に応じた政策がとられていくことは、真の地方分権に向けての大きな一歩となるはずだ。

はたして「地域政党」は、既存政党との違いを打ち出し、有権者の受け皿となるのか。これまで地方自治にあまり目を向けてこず、投票に行かなかった有権者も多い。自分の住む自治体の議員の劣化や政治の停滞を憂う前に、まず、議員一人一人の政策やこれまでの活動などに目を向けるべきだろう。「地域政党」という伏兵が本陣までたどり着けるかどうか、ある意味住民の意識そのものが試される局面とも言えよう。

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