[岩田太郎]【副操縦士を絶望に追いやったもの】~ジャーマンウィングス機墜落事件~
Japan In-depth / 2015年3月30日 11時0分
マリアさんは『ビルト』紙に、「彼は健康問題のため、ルフトハンザで機長として、長距離便の操縦士として働くという大きな夢が実質不可能なことを理解していたため、絶望して事件を起こしたのではないか」と語っている。その見立ては、大局的に間違っていないだろう。だが、彼女はすべてを語っていない可能性がある。彼がパソコンやスマホや日記に心情を書き残していない限り、「死人に口なし」状態だ。しかし彼女に対し、「すべての人が自分の名を知るようになる」と語るほど、自分の価値が評価されないことに憤りを覚えていた。
多くの世界中のメディアや専門家が、ルビッツ副操縦士の問題を雇用側の労働者・労務管理問題や機内保安問題に矮小化している。だが、コックピットの2人常駐制を導入しても、パイロットの管理を厳重化しても、問題の本質には届かない。ルビッツ副操縦士を絶望の淵に追い込んだのは、人の命や価値を安く見積もる経済・政治体制そのものであり、できるだけ多くの人が互いの支えになることを困難にする、自己責任社会であるからだ。
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